Revision : 04.07.37 Release : Sep. 2003, ヤマハ株式会社 RT56v Rev.4.07.37 リリースノート ========================================================================== ○ 追記事項 ========================================================================== 2003.09.18 バグ修正[38]を追加 2003.12.16 仕様変更[13]を追加 ========================================================================== ○ Rev.4.07.30からの変更点 ========================================================================== ■機能追加 [1] sip arrive session timer refresher コマンドを追加した。 VoIP機能の着信時においてINVITEがrefresherを指定していない場合に UAC/UASを指定できる。デフォルトはUACである。 [入力形式] sip arrive session timer refresher UA [パラメータ] UA ... 'uac' or 'uas' [デフォルト] uac ■仕様変更 [1] DNSリカーシブサーバ機能で、EDNS0に対応したクライアントからの問 い合わせを処理できるようにした。 EDNS0はRFC2671に規定されており、DNS問い合わせパケットにOPT RRを 含んでいる。従来の実装では、OPT RRを含むDNS問い合わせパケットに 対しては問い合わせそのものを無視し何の返事も返していなかったが、 RFC2671に従ってエラーとしてFORMERRを返すようにした。エラーを受信 したEDNS0対応クライアントはEDNS0を使わないようにフォールバックし、 処理が先に進む。 この修正により、bind9の上位サーバとして動作する時に、bind9の設定 でEDNS0を無効にする必要がなくなる。 [2] 不正アクセス検知機能の TCP port scan と TCP SYN flooding について 検出条件を緩くした。 [3] かんたん設定から以下のコマンドを実行できるようにした。 clear ipv6 dynamic routing, clear ipv6 neighbor cache, ip tunnel nat descriptor, ip tunnel secure filter, ipv6 lan prefix, ipv6 lan prefix delete, ipv6 lan1 prefix, ipv6 lan1 prefix delete, ipv6 lan2 prefix, ipv6 lan2 prefix delete, ipv6 pp prefix, ipv6 pp prefix delete, ipv6 tunnel address, ipv6 tunnel address delete, nat descriptor masquerade ttl hold, show ipv6 address, show ipv6 neighbor cache, show ipv6 rip table, show ipv6 route, show status analog extension, upnp use [4] provider auto connect forced disable コマンドのデフォルト値を 'on' から 'off' に変更した。これにより、かんたん設定から切断しても pp disable を設定しなくなる。 かんたん設定からPPPoE接続を切断した場合、pp always-on off を 設定するようにし、pp always-on を 'on から 'off' へ変更した 場合はsyslog debug on設定時のログに表示させるようにした。 [5] [SIP] VoIP機能による通話を行う際に送信するSIPのSDPにa=ptime:20を 記述するようにした。 [6] [SIP] analog sip call myname コマンドで入力出来るユーザ名を "sip:"+16文字から"sip:"+28文字に変更した。 また、かんたん設定ページの[インターネット電話] のヘルプ画面で 「電話ユーザ名」の入力可能文字数が32文字になっていたのを28文字に修正した。 [7] [SIP] VoIP機能のsession-timer利用時にINVITE送信でrefresherパラメータを 付加するようにした。発信時のINVITEは必ずrefresher=uacとなり、 re-INVITE時にはその呼の間で決まったrefresherパラメータの値となる。 [8] [SIP] 存在しない呼のre-INVITEを受信した時に"481 Call Leg/Transaction Does Not Exist"レスポンスを返すようにした。 (確認方法:session-timerを使用しIPアドレス固定の環境で通話中に 着側の電源をOFF/ONを行う。機器が起動後にリンガが鳴らず、 発側が自動的に切断される事を確認する。) [9] [SIP] VoIP機能の着信許可の判別に受信したINVITEのToヘッダを使っていたのを Request-URIを使うように変更した。 [10] [SIP] re-INVITEやre-INVITEに対する200 OK送信時に以前送信したSDPと 全く同じ物を送るように変更した。 [11] IP電話サーバ対応機能において、 SIPサーバへの接続が失敗した時に自動的に再接続を行う間隔を 28分から5分に変更した。 [12] UPnP機能で、Windows XP/Meのマイネットワークに表示されるアイコンを ダブルクリックしたときにアクセスされるURLを からに変更した。 ルータの HTTPD アクセス用のポート番号が 80 以外に変更されていつ場合には、 でアクセスされる。 [13] ネットボランチDNS機能で、自動更新に失敗したときに再試行するようにした。 これにより、自動更新が失敗することがある状況でも、最終的に自動更新が成 功する場合がある。 ■バグ修正 [1] IPv6のPrefix Delegationで割り当てられたプレフィックスに基づいてインタ フェースにアドレスを設定するときに、設定しようとするアドレスのプレフィ ックスが割り当てられたプレフィックスよりも長いときに、ルータの動作が不 安定になるバグを修正した。例えば、以下のような設定で、64ビットのプレフ ィックスが割り当てられるとこの問題が発生する。 ipv6 lan1 address dhcp-prefix@pp1::1/48 [2] IPv4 over IPv4トンネルで処理したパケットが再び同じトンネルインタフェース にルーティングされるとリブートするバグを修正した。設定間違いなどの理由で 経路がループすると発生する。 [3] TCP 1723ポートにtelnetすると再起動するまでPPTP接続できなくなるバグを 修正した。 [4] 通信ホストに関わらずマスカレードテーブル内のFIN/RSTがない全ての TCPコネクションのTTLが同期してしまうバグを修正した。 従来からあるコード内のコメントにもある通り、同じ内側ホストによる TCPコネクションだけを同期させる。 [5] PPPoE セッションの切断中に相手から PPPoE のデータパケットを受信すると、 切断処理が完了できずに、その後の再接続もできなくなるバグを修正した。 なんらかの理由により、送信パケットが相手に届かない状態が続いたときに、 LCP EchoReq パケットが届かないためにキープアライブによる切断が起動され、 PPP の LCP TermReq も PPPoE の PADT も相手に届かずに、 こちらは「切断中」、相手は「通信中」、という状態の矛盾が発生したときに 問題の現象が発生していた。 [6] PPPoE-LAN間接続の経路情報に、default経路が表示されるバグを修正した。 この状態で、LAN間接続の設定を削除すると、default経路まで削除され てしまうバグを修正した。 [7] PPTP接続にて、MS-CHAPv1、MS-CHAPv2で認証の要求が来るとpp auth accept の設定に関わらず、無条件に要求された認証方式で認証を行うバグを修正し た。 [8] ほぼ同時に複数の対地とPPTPの接続処理を開始すると、CCPのネゴシエーショ ンに失敗して接続できないことがあるバグを修正した。 [9] かんたん設定ページのパスワード忘れ対策画面の表記間違いを修正した。 電源を切っても料金情報は消えないため、 「電源を切ると、通信履歴や料金情報は消えてしまいます。」の一文を削除した。 また、10分間以内と表記していたが、10分以内と訂正した。 [10] RAS接続を複数個設定した状態から 1つの設定を削除 すると、ip lan1 proxyarp の設定がクリアされるバグを修正した。 [11] かんたん設定ページの [システム管理]-[コマンド入力]で、show command など、 出力される行数が長いコマンドを実行すると、[コマンド入力結果]の 行の途中で改行されてしまうバグを修正した。 [12] かんたん設定ページの以下の項目において、サブアドレスに '"', '#' などを 含んだ文字列を指定すると正しく設定、表示できないバグを修正した。 - ダイヤルイン番号 - 着信転送先アドレス - 着信ベル - 識別着信番号 - 通信履歴の通信相手番号 [13] 自動接続先プロバイダを変更したときに設定される ip route コマンドが 間違っていたため、PPインタフェースを使用した複数のプロバイダに 接続している場合、自動接続先に指定したプロバイダ以外のプロバイダ経由で 通信してしまうことがあったバグを修正した。 例) PP1、PP2インタフェースにプロバイダを設定して、PP2を自動接続先に 指定して両方のPPを接続状態にした場合、VoIP機能やメール着信確認など、 デフォルト経路を使用した接続がPP1経由でつながってしまう。 ip route default gateway pp 1 filter 500000 gateway pp 2 filter 500000 gateway pp 2 ==== ====  -> ip route default gateway pp 2 filter 500000 gateway pp 1 filter 500000 gateway pp 2 ==== ==== [14] IPv6トンネル設定をした状態でプロバイダのファイアウォールを適用しなおすと、 IPv6を通すためのIPフィルタが設定されないバグを修正した。 [15] 宛先情報を設定した端末型PPPoEプロバイダを削除したとき、メモリリークが 発生していたバグを修正した。 [16] 機器間アナログで接続された機器のISDN回線を経由して発信するとき、 22110のように、最初の2桁の後に緊急電話の番号がダイヤルされると 即時発信していたバグを修正した [17] 電話機から重複した回線番号が設定されたとき、回線番号が正しく 設定されなかったのを修正した。 [18] 無鳴動着信の設定で、着信時に対応せず相手から切断されると、オフ フックした時に、ダイヤルトーンと1300HzのFAX呼出信号が同時に聞 こえるというバグを修正した。 [19] TELポートに特定のPBXを接続時、TELポート・PBX共にダイヤルインの設定が してあっても、PBX側では呼び出しを中断し、対向では呼び出しが継続している旨の リングバックトーンが鳴り続けるバグを修正した。 [20] 擬似ナンバーリクエストで発番号なしの着信を許可に指定した場合、 設定した条件に関わらず全て着信してしまうバグを修正した。 [21] 電話機からの設定で、発番号なし着信(擬似ナンバーリクエスト)の非通知理由を 入力せずに登録できてしまうバグを修正した。 [22] analog sip arrive myaddress の設定がされているTELポートが 繋がったアナログ子機とアナログ親機とのIPレベルでの切断/接続が 繰り返し行われると、アナログ親機が正常に動作しなくなることが あるバグを修正した。 [23] 以下のコマンドを設定するとき、任意の文字列を指定できるパラメータに','が 含まれた文字列を設定すると、それが動作に反映されないバグを修正した。 analog local address analog arrive restrict list add analog arrive ringer-type list add analog arrive incoming-signal analog sip call myname analog sip arrive myaddress analog sip call display name analog sip arrive incoming-signal [24] show analog extension config コマンドにおいて、 104 SIP Display Name: の内容が文字化けすることがあるバグを修正した。 [25] ネットボランチ電話番号に対するTELポート毎のダイヤルプレフィックスの設定が show analog extension config コマンドで確認すると、netvolante と表示される べき所が sip #0 と表示されてしまうバグを修正した。 [26] analog extension dial prefix コマンドのTELポートを指定した設定で、 プレフィックス「なし」の設定が、再起動後動作に反映しないバグを修正した。 [27] インターネット電話帳のダイヤルプレフィックス (コマンド analog extension dial prefix sip PREFIX)が設定されている状態で、 analog extension dial prefix sip SERVER [phone] PREFIX のPREFIXが インターネット電話帳のものと重複した設定を入力しても、インターネット電話帳の 設定が削除されず、両方の設定が show config コマンドや show analog extension config コマンドで表示され、 動作としてはインターネット電話帳の設定が有効になるバグを修正した。 [28] analog sip call display name コマンド及び analog sip arrive myaddress コマンドにおいて、'|',';','\'を含む長い文字列を設定すると、リブートして しまうバグを修正した。 また、analog sip call myname コマンド及び analog sip arrive myaddress コマンド analog sip arrive incoming-signal コマンドにおいて、'|',';','\'を 含む設定を行うと、'\'が余分に含まれる設定が show config analog extension コマンドで正しく表示されず、正常に動作に反映しないバグを修正した。 [29] 機器間アナログのアナログ子機にポート毎のダイヤルプレフィックスの設定が ある場合に、アナログ親機が再起動またはアナログ親機との接続が切れた後に 繋がると、設定されているポート毎のダイヤルプレフィックスの内容が 動作に反映されないバグを修正した。 [30] VoIPによる着信と、それによってリンガが鳴るTELポートのオフフックが同時に 起こり、なおかつ他にリンガが鳴るTELポートが存在しない場合、VoIPの対向が 無音となり、数回続くことでVoIPの着信が一定時間できなくなることが あるバグを修正した。 [31] VoIP機能による通話において、一度呼が繋がり、即時発信に登録された後、 インターネット電話帳の番号登録の変更など、設定が変化して発信先に繋がら ない状態になった場合でも、即時発信の状態が解除されないバグを修正した。 なお、この修正後、SIP即時発信が「削除されない」条件は、 ・空きポートなし (SIP通話数に空きがない) ・自側機器エラー ・相手Busy ・呼び出しのタイムアウト ・着信転送が行われた となる。 [32] TELポートにVoIP機能によって着信し、通話した後、対向から切断された場合に、 TELポートに対して擬似切断信号が出力されていなかったバグを修正した。 [33] [SIP] PROTOS Test-Suite: c07-sip にてリブートしないように修正した 参考:http://www.cert.org/advisories/CA-2003-06.html [34] FUSION IP-Phone を利用し、050番号より着信があった場合に、発信側で ディスプレイ名を050で設定しているにもかかわらず、ナンバーディスプレイの 表示が8150と表示されてしまうバグを修正した。 [35] [UPnP] GetExternalIPAddress要求に対して返すIPアドレスが正しくないバグを 修正した。 [修正前] 1) 接続中 : プロバイダから取得したIPアドレス 2) 切断中 : NAT(マスカレード)エントリが残っている場合は外側IPアドレス 残っていない場合はLAN1のIPアドレス [修正後] 1) 接続中 : プロバイダから取得したIPアドレス もしくはインタフェースに直接設定したアドレス 2) 切断中 : 0.0.0.0 [36] UPnP機能で、PCからのGetStatusInfo要求に対して、LANインタフェースに 関する接続状態を誤って通知することがあるバグを修正した。 [37] ネットボランチDNSの自動更新後に、syslog debug on設定時のログに tcpMail: illegal code(19202) と、不要なログが表示される事があったのを 表示しないように変更した。 [38] UPnP機能で、データの受信失敗を繰り返すとMalloc Faultでリブートする バグを修正した。 以上