Revision : 04.06.54 Release : May 2003, ヤマハ株式会社 RTA55i Rev.4.06.54 リリースノート ========================================================================== ○ 本ファームウェアに関する注意事項 ========================================================================== 既知不具合 1.本ファームウェアのUPnP機能はDirectX 9.0に対応していません。 DirectX 9.0を導入したパソコン上では、Windows Messenger等のUPnPによるポ ートマッピングに失敗して使用できなくなります。 NetVolanteシリーズのUPnP機能を利用されている場合はDirectX 9.0をインス トールしないで下さい。 2.特定のSIPサーバからの着信において、相手が184を付けて発信してきた場合に リブートする不具合があります。 ========================================================================== ========================================================================== ○ Rev.4.06.47からの変更点 ========================================================================== ■機能追加 [1] かんたん設定ページにIPv6フィルタのページを追加した。 [2] かんたん設定ページのPPPoEによる端末型プロバイダ接続の登録内容の修正 項目として[宛先情報]を追加した。 本機能により、NTTのフレッツ・スクウェアへ接続するための設定が、かん たん設定ページから容易に出来るようになった。 [3] かんたん設定ページにPPPoEによるネットワーク型LAN間接続の設定用の画面 を追加した。 本機能により、NTTのフレッツ・グループアクセスサービスを利用するため の設定が、かんたん設定ページから容易に出来るようになった。 [4] かんたん設定ページで接続/切断ボタンを押したときに pp enable/disableコ マンドを設定するかどうかを指定するコマンドを追加した。 ○かんたん設定ページの切断ボタンを押した後は自動接続しない [入力形式] provider auto connect forced disable SW [パラメータ] SW = 'on' or 'off' [説明] かんたん設定ページの切断ボタンを押した後、自動接続するのを禁止す るか否かを設定する。 [メモ] 'on' に設定してある場合、かんたん設定ページの手動切断ボタンを押 した後にpp disableコマンド、接続ボタンを押した時にpp enableコマ ンドを自動設定する。そのため、切断ボタンを押した後は、自動接続を しなくなる。また、connectコマンド、RTAssistの接続ボタンからは接 続できなくなる。接続するには、手動接続ボタンを押すか、pp enable コマンドにより設定を変更する必要がある。 [デフォルト値] on ■仕様変更 [1] インターネット電話でダイヤルのプレフィックス設定をアナログポート毎に 設定できるようにした。この設定は機器間アナログ通話全体の設定(アナロ グ親機のanalog extension dial prefixでの設定)に優先して使用される。 例えば、 analog extension dial prefix line analog extension dial prefix sip 9# analog extension dial prefix port=1 sip となっている場合、TEL1からのプレフィックスなしのダイヤルにおいては、 ポート毎の最終行の設定が優先されるため、インターネット電話帳を使った 発呼となる。TEL1以外からは一般回線への発呼となる。 変更後のanalog extension dial prefix [delete]コマンド仕様は以下の通 り。 ○アナログポートからのダイヤル時、特定のプレフィックスによる発呼経路 の設定 [入力形式] analog extension dial prefix [port=PORT] ROUTE [SIP_SERVER_NUM [phone]] [DIAL] [パラメータ] ・PORT TELポートに対して設定する場合のポート番号 ・ROUTE line ... 公衆回線(ISDN/PSTN)でかけるためのプレフィッ クス設定 sip ... インターネット電話(SIP)でかけるためのプレ フィックス設定 ・SIP_SERVER_NUM ... ダイヤルした番号を埋め込むサーバ ・phone ... 宛先のURIにuser=phoneのタグを埋め込む ・DIAL 入力なし ... プレフィックスなし 2#-9# ... 2#, 3#, ... , 9#のプレフィックスに対する設定 [説明] アナログポートからのダイヤル時に、特定のプレフィックスによる発呼 経路を設定する。 プレフィックスが既に他の経路に設定されている場合、新しく設定した 経路が有効となり、以前の経路は削除される。 PORTを設定すると、選択されたTELポートのみに対してプレフィックス と発呼経路の関係が設定される。発呼時には、まずTELポートに対する 設定が優先され、そのプレフィックスに対する設定が存在しない場合は TELポートが指定されていない設定が使用される。 SIP_SERVER_NUMを設定すると、sip serverコマンドによるサーバ設定に おけるSIP_URIのユーザ名部分をダイヤルした番号に置き換えてSIPの発 呼を行う。 phoneを設定すると、宛先のURIにuser=phoneのタグを埋め込んでSIPの 発呼を行う。一般回線に抜ける発呼を行う際に必要に応じて設定する。 [ノート] SIP_SERVER_NUM, phoneはSIPサーバ対応時に有効になるパラメータtftp から設定を入力する場合、#がコメント開始を示す記号となっているた め、#の前にエスケープ文字(キャラクターコード0x5c)を入力する必要 がある [デフォルト値] (デフォルト値でもconfigには表示する) line sip 9# ○アナログポートからのダイヤル時、特定の発呼経路に割り当てられたプレ フィックス設定の削除 [入力形式] analog extension dial prefix delete [port=PORT] ROUTE [SIP_SERVER_NUM] [phone] [パラメータ] ・PORT TELポートに対する設定を削除する場合のポート番号 ・ROUTE line ... 公衆回線(ISDN/PSTN)でかけるためのプレフィッ クス設定 sip ... インターネット電話(SIP)でかけるためのプレ フィックス設定 ・SIP_SERVER_NUM ... サーバ番号 ・phone ... user=phoneのタグが設定されるプレフィックスを 示す [説明] アナログポートからのダイヤル時に、特定の発呼経路に割り当てられた プレフィックス設定を削除する。 PORTを設定すると、選択されたTELポートに対するプレフィックスと発 呼経路の関係のみが削除される。 [デフォルト値] なし [2] かんたん設定ページで切断ボタンを押したときにpp disable N、接続ボタン を押したときにpp enable Nを設定するようにし、切断ボタンを押しても pp always-onの設定を変更しないようにした。 この修正により、切断ボタンを押した後は自動接続しなくなる。再度自動接 続するには、手動接続ボタンを押すか、pp enableコマンドにより設定を変 更する必要がある。 [3] dns server selectコマンドで、SERVERとしてIPアドレスを設定する場合省 略可能なパラメータとしてセカンダリサーバのIPも入力できるようにした。 [入力形式] dns server select ID SERVER [SERVER] [TYPE] query [ORIGINAL-SENDER] [restrict pp CONNECTION-PP] 問い合わせ時、プライマリサーバで解決できなければ続いてセカンダリ サーバに問い合わせを行う。 [4] 自分宛のパケットに対するICMPエラーの始点IPアドレスに、受信したパケッ トの終点IPアドレスを使うように変更した。従来はICMPエラーパケットを送 出するインタフェースのIPアドレスを利用していた。 ■バグ修正 [1] メール転送を繰り返しているとシステムがハングアップするバグを修正した。 [2] PPTP用のPPにNATを適用すると、そのPP経由の通信ができないバグを修正し た。Rev.4.06.47でエンバグしている。 [3] PPTPにて過負荷通信時に動作不安定となるバグを修正した。 [4] SIP端末でない相手にTCPでSIPの発信を繰り返すとリブートするバグを修正 した。 [5] インターネット電話通話中にISDNの話中着信があった場合、擬似コールウェ イティングが有効な状態だと話中着信音が鳴り、フッキングを行うとその後 の呼の制御が正常にできなくなってしまうバグを修正した。 この修正後は上記の状態でフッキングをしてもそのまま話中着信音が鳴り続 けるようになる。 [6] インターネット電話で7通話目の着信を受けると正しくないsyslogが出力さ れるバグを修正した。 [7] 'p'で終わるSIPアドレスの相手からの着信時、SIPナンバー・ディスプレイ が正常に動作せず、「受信エラー」などになってしまうバグを修正した。 [8] analog extension dial prefixの設定において、既存の設定のなかにプレ フィックスが重複するものがある場合でも新しい設定を受け付け、重複する 古い設定を削除するようにした。 これまでは、入力された新しい設定をエラーとしていたため、例えば analog extension dial prefix line 9# という設定がされている状態で再起動を行うと、この設定が読み込まれな かった。 [9] インターネット電話帳を使った発呼にプレフィックスなしの設定を行い、イ ンターネット電話帳に登録された相手から着信があった場合に、ナンバー・ ディスプレイに表示される内容がインターネット電話帳の番号の3桁目から になってしまうバグを修正した。 [10] ネットボランチ電話番号から着信したときにナンバー・ディスプレイが正 しく動作しないことがあるバグを修正した。 [11] ネットボランチDNSサーバに未登録のホスト名をコマンドで設定して更新を 行った場合、「ホストネームエラー」で更新失敗後、すぐに終了しないバグ を修正した。 [12] LAN1経由でネットボランチDNSの登録、更新ができないバグを修正した。 [13] 課金制限/接続時間制限/発信回数制限により発信できなくなった後の show status ppの表示に誤りがあるバグを修正した。 [14] 不正アクセス検知機能で、SYN FloodingとPort Scanが同時に発生したとき に正しく検知できないバグを修正した。 [15] 不正アクセス検知機能でFTPとSMTPの攻撃を検知できないことがあるのを修 正した。実環境で発生する可能性は低い。 [16] 動的フィルタでFTP、SMTP、netmeetingのいずれかを設定しているときに、 4096バイト以上のデータを持つTCPパケットを受信すると、ルータの動作が 不安定になるバグを修正した。 [17] 動的フィルタでTCPアプリケーションを処理するときに、TCPヘッダのoffset フィールドの値が正しくないIPパケットを受信するとルータの動作が不安定 になる可能性があるのを修正した。 [18] DHCPで以下を設定後、再起動しないと動作しないバグを修正した。 ・DHCPサーバ機能でのリース期間のタイマ ・DHCPクライアント機能でのアドレス取得 [19] ipv6 addressとipv6 filterコマンドで、長いプレフィクスを入力するとリ ブートするバグを修正した。 [20] LAN間での片方向だけの通信がある特定の負荷であった場合に、LANの受信 ができなくなるバグを修正した。例えば64byteパケット1500pps-1000ppsの 負荷での発生が確認されている。 [21] DNSリカーシブサーバ機能で、dns staticコマンドによりCNAMEレコードが 登録されている名前に対するAもしくはAAAAの問い合わせに対して返事を返 せるようにした。ただし、dns staticコマンドによるCNAMEレコードの登録 が機能するのはCNAMEレコードの値(カノニカル名)がやはりdns staticコマ ンドでAもしくはAAAAレコードとして登録されている場合に限られる。つま り、dns staticコマンドによるCNAMEでは、dns staticコマンドで設定され ているAもしくはAAAAレコードに対する別名としてだけ設定が可能である、 ということになる。 なお、CNAMEの結果がまたCNAMEになる形は許されない。 例: dns static cname www.a.jp pc1.a.jp dns static a pc1.a.jp 192.168.0.1 この例では、2行目のAレコードの設定が無いと、たとえ、pc1.a.jpが他のDNS サーバからリカーシブに結果を得られる場合でも、www.a.jpに対するAレコ ードの問い合わせに返事を返すことができなくなる。 [22] TFTPで以下のコマンドのclearが実行できないバグを修正した。 analog local address (ポート番号) clear analog supplementary-service call-deflection address (ポート番号) clear isdn-dcp local address (番号) clear [23] かんたん設定ページで、PPTP-RAS接続の[登録の修正]から「接続先のホス ト名またはIPアドレス」を16文字以上の文字列に変更できないバグを修正し た。 [24] かんたん設定ページで「"」「&」「<」「>」を含んだ文字列が正しく表示 されないバグを修正した。 [25] かんたん設定にてプロバイダ接続管理画面から3セッション目を手動で接続 しようとしたときに、接続状態が「切断」になっているにも関わらず、画面 の表示のリロードを繰り返すバグを修正した。また、切断コード853(PPPoE 同時接続数オーバー)を追加した。 [26] かんたん設定ページで、IPv6で接続していないのにプロバイダ管理画面に IPv6プレフィックスが表示されるバグを修正した。 [27] かんたん設定ページでPPPoE端末型の設定をして切断後、IPv6 DHCP6の設定 を追加すると、システムを再起動しないとDHCP6が動作しないバグを修正し た。 [28] かんたん設定ページで設定できるネットボランチDNSのホスト名の上限をサ ーバと同じ128文字にした。 この修正により、47文字以上のホスト名を登録しようとしたときにリブート するバグが修正される。 また、netvolatne-dns hostname hostコマンドの最大入力数も変更され、か んたん設定ページで登録時に入力できる最大文字数は63文字までとなる。 以上