Revision : 09.01.13 Release : Dec. 2006, ヤマハ株式会社 RT58i Rev.9.01.13 リリースノート ========================================================================== ○ Rev.9.01.11 からの変更点 ========================================================================== ■ 機能追加 [1] SIP着信時、ネーム・ディスプレイで通知する有効な情報がない場合に、ネ ーム・ディスプレイを使用すると設定したTELポートにネーム・ディスプレ イ情報として「インターネット電話」あるいは「ネットボランチ電話」とい う情報を通知するか否かを設定するコマンドを新設した。 ○インターネット電話着信時におけるネーム・ディスプレイ情報通知設定 [書式] sip arrive name-display default MODE no sip arrive name-display default [MODE] [設定値] ・MODE off ... ネーム・ディスプレイ情報として送出する有効な情報が ない場合にネーム・ディスプレイ情報を出力しない on ... ネーム・ディスプレイ情報として送出する有効な情報が ない場合に「インターネット電話」あるいは「ネットボ ランチ電話」というネーム・ディスプレイ情報を通知す る [説明] SIPプロトコルによるVoIPの着信において、ネーム・ディスプレイ情報 として通知する有効な情報がない場合におけるネーム・ディスプレイの 通知内容に関する設定を行う。 [ノート] この設定に関わらず、ネーム・ディスプレイの設定がされていないTEL ポートにはネーム・ディスプレイ情報は通知されない。 ネーム・ディスプレイ情報として送出する有効な情報が存在する場合、 ネーム・ディスプレイの設定がされているTELポートには、この設定に 関わらずネーム・ディスプレイの情報が通知される。 [初期値] off [2] ISDNのアナログ呼着信時、着サブアドレスに関わらずTELポートに着信でき るようにするコマンドを追加した。この設定によって、任意の着サブアドレ スへの着信をTELポートで受けることが可能となる。 ○サブアドレスにかかわらず着信を許可するか否かの設定 [書式] analog arrive ignore-subaddress permit PORT PERMIT no analog arrive ignore-subaddress permit PORT [PERMIT] [設定値] ・PORT TEL ポート番号 (1-N) ・PERMIT on ... 許可する off ... 許可しない [説明] サブアドレス情報要素にかかわらず着信を許可するか否かを設定する。 analog local address コマンドによってサブアドレスを含むダイヤル イン番号を設定している場合は、このコマンドの設定にかかわらず、サ ブアドレス情報要素まで一致した場合に着信する。 [ノート] ダイヤルイン番号を設定し、かつサブアドレス情報要素にかかわらず着 信させるためには、ダイヤルイン番号をサブアドレスなしで設定する必 要がある。 [初期値] off [電話機からの設定] 機能番号 47 [*][#][4][7][PORT][SW][#] [PORT] [1] / [2] .. TEL1ポート / TEL2ポート (TEL2ポート機種) [*] .. 設定を行っているTELポート [SW] [0] : off (許可しない) に設定 [1] : on (許可する) に設定 省略: デフォルトに設定 (no コマンドに対応) ■ 仕様変更 [1] VoIP通話において、自側から発信する際、SIPパケットのFrom:ヘッダおよび To:ヘッダに記述するdisplay-nameをquoted-stringにした。 なお、着信時におけるdisplay-nameについては、initial-INVITEで受信した ままを使用する。 [2] アナログ機能で、即時着信転送において、着信するポートを鳴動させずに転 送を行なうように仕様を変更した。 ■ バグ修正 [1] 動的フィルタでFTPを設定した状態で、FTPによるファイル転送を行っている とルータがリブートすることがあるバグを修正した。 [2] 動的フィルタでDNSパケットを処理するとリブートすることがあるバグを修 正した。また、動的フィルタ処理において他の原因によりリブートする可能 性を排除した。 [3] ネットボランチDNSサーバに既にホストアドレスが登録されている状態でか んたん設定ページから異なるホストアドレスを新規に登録をしようとした場 合,登録済みホストアドレスが正しく削除されないことがあったバグを修正 した。 [4] dns serverコマンドにおいて5個以上のDNSサーバーを指定することができ、 また5個以上指定するとリブートなど動作が不安定になるバグを修正した。 [5] フィルタ型経路に対応できていなかった下記のバグを修正した。 ・SIPパケットを送出する際、送出インタフェースとは異なるインタフェー スのIPアドレスを送信元IPアドレスとすることがある ・DHCPリレーエージェント機能でパケットを転送する時、送出インタフェー スを受信インタフェースと同一とみなして転送できないことがある ・帯域検出機能でパケットを送信する際、正しい送出インタフェースが選択 されないことがある ・帯域検出機能でパケットを送出する際、送出インタフェースとは異なるイ ンタフェースのIPアドレスを送信元IPアドレスとすることがある ・トンネル2本を使って始点IPアドレスで2つのPPを使い分ける時、片方のPP がダウンするとそのPPを使用するトンネルがダウンするが、そのPPを使用 していないもう一方のトンネルまでダウンすることがある [6] tcp logコマンドを設定することでSYSLOGに記録されるTCPのコネクションロ グのうち、受信方向のログにおいて、送信元IPアドレスと宛先IPアドレスが 逆になって記録されるバグを修正した。 [7] DHCPサーバ機能で、DHCPクライアントに与えるアドレスを予約する際、 dhcp scope bind 1 192.168.100.10 ethernet 00:01:02:XX:YY:ZZ (192.168.100.10を00:01:02:XX:YY:ZZをMACアドレスとするDHCPクライアン トに予約)と設定すべきところを dhcp scope bind 1 192.168.100.10 00:01:02:XX:YY:ZZ と"ethernet"キーワードを指定せずに誤って設定した場合の挙動を、該当 DHCPクライアントにIPアドレスは割り当てられない動作から、該当DHCPクラ イアントには予約を意図した(上記例では192.168.100.10)以外のアドレスが 割り当てられるように変更した。 [8] 相手の機器によってはルータが送出するWOL magic packetが機能しないこ とがあるバグを修正した。 [9] 専用線接続でicmp-echoによるkeepaliveが失敗しても、STATUS LEDが点灯 しないバグを修正した。 [10] Windows Messenger、MSN Messengerでの音声チャット中にNATの設定を変更 した場合、MessengerソフトもしくはWindowsを再起動するまで音声チャット を行えないことがあるバグを修正した。 [11] 電話機からの設定の着信時サービス設定(機能番号82)で、着信サービスタ イプをPBダイヤルインと指定したときにダイヤルイン番号を5桁以上入力で きてしまう、またモデムダイヤルインと指定したときにダイヤルイン番号を 21桁以上入力できてしまうというバグを修正した [12] pp enableコマンドでANONYMOUSインターフェースを有効にした場合、2つ目 以降に使用されるANONYMOUSでRIPによる経路通知が行われないバグを修正し た。 [13] nat descriptor staticコマンドの外側アドレスと内側アドレスにIPアドレ ス以外の文字列を入力してもエラーとならず、不正な設定となってしまうバ グを修正した。 [14] スケジュールの設定を削除するとき、no schedule atコマンドでcommand パラメータまで入力するとエラーとなって削除できない場合があるバグを修 正した。 また、TFTPでclear configurationコマンドを用いてすべてのconfigを削除 しようとしてもschedule atコマンドだけが削除できずに残ってしまう場合 があるバグを修正した。 [15] DHCPサーバ機能で、DHCPクライアントの予約設定(dhcp scope bindコマン ド)のIPアドレスが特定IPアドレスでなく任意('*'指定)に設定されている場 合に、そのクライアントからのIPアドレス延長要求に正しく応答できないバ グを修正した。 [16] TFTPでrestartコマンドを転送しても再起動しないバグを修正した。 [17] ip keepaliveコマンドで、ターゲットにdhcp LANインタフェースを含んだ 設定をすると、登録可能なターゲットの最大数(10個)を設定できないバグを 修正した。 また、'dhcp'の後に'p' + TABを入力すると、'pp'と補完されてしまうバグ も修正した。 [18] 長さが0にセットされているTCPオプションの付いたTCPパケットを受信する とリブートすることがあるバグを修正した。 [19] dns server selectコマンドで、プライマリDNSサーバにdhcp LANnまたは pp N、セカンダリDNSサーバにnetvolante-dns Nを指定した場合、show configコマンドにセカンダリDNSサーバが表示されないバグを修正した。 [20] ISDNの通信において、Van Jacobson Compressed TCP/IPの通信を行うとリ ブートするバグを修正した。 [21] Windows XPのネットワーク接続に現れるインターネット接続アイコンのプ ロパティより手動でポートマッピングを行う際に、チェックボックスを チェックせずに登録し、その状態でupnp use offとする、もしくはポート マッピングタイマが切れると、UPnP機能がハングアップしてしまうバグを修 正した。 [22] UPnP機能を使用して、IPマスカレードの適用されているインタフェース経 由で通信を行ったときに、使用可能な外側ポート番号が減っていき、IPマス カレードを経由した全ての通信が正常にできなくなることがあるバグを修正 した。UPnPを使用しない数多くの通信とUPnPを使用する通信を併用したとき に、現象が発生することが多かった。 [23] 同じPPPoEサーバに接続するために他のPPPoEクライアント機器と並列して 設置して使用したときに、そのPPPoEクライアント機器がPPPoEサーバと接続 できないことがあるバグを修正した。 ルータ側には存在しないPPPoEセッションを強制的に切断する機能が原因と なっていた。 [24] ip keepaliveコマンドで以下のバグを修正した。 ・省略可能なオプションを重複して設定してもエラーにならない。 ・ターゲットに10個のIPアドレスを設定した場合、省略可能なオプションを 全て設定しようとしても最後の1つが入力エラーになる。 [25] telnetでルータにログインし、以下のコマンドを実行後、すぐに任意のキ ーを入力すると、実行中の処理が中止されてしまう不具合を修正した。 ・netvolante-dns go ・rdate ・ntpdate ・http revision-up go ・mail-check go [26] rdate関連で以下のバグを修正した。 ・スケジュールでrdateを実行した場合、またはコンソールからrdate実行後、 任意のキーを入力した場合に、実行中のまま応答が返らなくなる不具合を 修正した。 ・rdate実行中にログインタイマがタイムアウトしてもログアウトしない不 具合を修正した。 ・rdateを実行して、Ctrl+Cでの中断やサーバへの接続失敗などで正常に終 了しなかったときにメモリリークするバグを修正した。 [27] ip INTERFACE addressコマンドで、LANインタフェース、または、PPインタ フェースのIPアドレスを設定するときに、ブロードキャストIPアドレスを指 定できないバグを修正した。 [28] PPPのMPで通信中に、MPリンクを減らす場合には通常は最後に接続したMPリ ンクを切断するが、何らかの原因でそれ以外のMPリンクが切断されると、そ の後、MPリンクの増減が正常に行えなくなってしまうバグを修正した。具体 的には、以下のような問題が起きていた。 ・MPリンクを増やす条件になっても、新しくMPリンクが追加されない。 ・MPリンクが追加されても、それが通信には使われず、通信速度が上がらな い。 ・MPリンクを減らす条件になっても、MPリンクを切断しない。 ・通常とは違うMPリンクを切断してしまう。 この問題が発生している間でも、MPによる通信自体は行える場合が多い。 また、いったんすべてのMPリンクが切断されると、それ以降の通信はまた正 常な動作に戻る。 [29] SIP通話後にINFOレベルで表示されるRTP Result Reportの値について、以 下のバグを修正した。 ・カスケード接続子機からのSIP通話後、親機に表示される値がSIP対向との ものではなく、子機との通信のものが表示される ・主にカスケード接続子機からのSIP通信後の表示において、This sideの Jitterの値が160msecになっている ・カスケード親機がip routing process normalに設定されている場合、カ スケード接続子機からのSIP通話後に親機に表示されるSend packetsと Received packetsの値に正しくない値が表示される [30] TELポート同士の内線通話または一般回線を使用した外線通話を行なうと、 デバッグレベルのログとして、 [VPM] JB setting error. というログが出力されるバグを修正した。なお、カスケード接続を使用し、 機器をまたいだ通話の場合は出力されていなかった。 [31] アナログ機能で、リンガを鳴動させてから着信転送を行なう設定になって おり、かつ着信転送が失敗した場合に鳴動を継続する設定になっている場合 に、話中着信による着信転送が失敗すると、話中着信音が停止してしまうバ グを修正した。 [32] SIPパケットで使うポート番号やプロトコルをフィルタ型経路で指定した時 に、SIPパケットの送出インタフェースとは異なるインタフェースのIPアド レスを送信元IPアドレスとすることがあるバグを修正した。 [33] 高負荷の状態でSIPの発着信を繰り返し行なうと、SIPの発着信ができなく なることがあるバグを修正した。 [34] ボイスワープサービスを契約しているダイヤルパルス回線でボイスワープ の応答後転送が利用できなくなるバグを修正した。 ボイスワープの応答後転送で転送先の電話番号をダイヤルしても転送先が呼 び出されず話中音になってしまう。 プッシュ回線でのボイスワープの応答後転送は問題ない。 [35] 高負荷の状態でTELポートを使用した発着信を繰り返し行なうと、SIPおよ びカスケード接続を使用した機器間の通話ができなくなることがあるバグを 修正した。 [36] sip server コマンドでプロトコルをtcpに設定し、SIPアドレスを39文字以 上で設定した場合に、リブートする事があったバグを修正した。 [37] かんたん設定ページから任意のプロバイダを10個登録した状態でPPTP接続 の設定が登録できてしまうバグを修正した。 以上