Revision : 08.00.57 Release : Feb 2005, ヤマハ株式会社 RT57i Rev.8.00.57 リリースノート ========================================================================== ○ Rev.8.00.48 からの変更点 ========================================================================== ■機能追加 [1] VoIP機能において、電話番号ルーティング機能を追加した。 主に以下の機能が追加される。 ・ダイヤル番号に応じて、VoIP発信かまたは公衆回線発信かを自動判別して発 信する。 ・VoIP発信でつながらない場合は、設定に応じて公衆回線に自動迂回して再発 信する。 ・設定に応じて、発信の際にダイヤル番号の一部を追加・削除するなどの操作 を行った後に発信する。 これに伴い以下のコマンドの変更と追加を行った。 ○アナログポートからの特定のプレフィックスによる発呼経路の設定 [入力形式] analog extension dial prefix [port=PORT] ROUTE [route-table=ROUTE_TABLE_NUM] [server=SERVER_NUM[/SERVER_SIGN] [phone]][prefix="DIAL"] no analog extension dial prefix [port=PORT] ROUTE [route-table=ROUTE_TABLE_NUM] [server=SERVER_NUM [phone]] [設定値] PORT 1 ... TEL1 ポート 2 ... TEL2 ポート ROUTE line ... ISDN回線でかけるためのプレフィックス設定 sip ... VoIP(SIP)でかけるためのプレフィックス設定 netvolante ... NetVolanteインターネット電話でかけるためのプレ フィックス設定 routing ... 発呼経路を自動選択してかけるためのプレフィック ス設定 ROUTE_TABLE_NUM ... 発呼経路のテーブル登録番号 SERVER_NUM ... ダイヤルした番号を埋め込むサーバ SERVER_SIGN ... ダイヤルした番号を埋め込むサーバ(記号表示) phone ... 宛先のURIにuser=phoneのタグを埋め込むことを示 すキーワード DIAL 入力なし ... プレフィックスなし プレフィックス("0" から"9" までの数字または"#"(2桁目のみ)、 最大4桁) [説明] アナログポートからのダイヤル時に、特定のプレフィックスによる発呼経 路を設定する。 プレフィックスはダブルクォーテーション(") で括って指定する。 先頭文字を"#" とすることはできない。 プレフィックスが既に他の経路に設定されている場合、新しく設定した経 路が有効となり、以前の経路は削除される。 PORTを設定すると、選択されたTELポートのみに対してプレフィックスと 発呼経路の関係が設定される。 発呼時には、まずTELポートに対する設定が優先され、そのプレフィック スに対する設定が存在しない場合はTELポートが指定されていない設定が 使用される。 SERVER_NUMを設定すると、sip serverコマンドによるサーバ設定における SIP_URIのユーザ名部分をダイヤルした番号に置き換えてSIPの発呼を行う。 phoneを設定すると、宛先のURIにuser=phoneのタグを埋め込んでSIPの発 呼を行う。ISDN回線に抜ける発呼を行う際に必要に応じて設定する。 ROUTEにroutingを指定すると、ダイヤル番号に応じてVoIP(SIP)発信か ISDN回線経由の発信かの発呼経路を自動選択して発呼を行う。 [ノート] 先頭からの一部が重複するプレフィックス(例えば"9#" と"9#9")は異なる ものとして扱われる。 また、次のパターンをプレフィックスとして設定することはできない。 "1", "11", "110", "118", "119", "110x", "118x", "119x" PORTパラメータを省略した場合において、カスケード接続の親機子機に明 示的なプレフィックスの設定が無い場合は、その設定がカスケード接続全 体を代表する設定として扱われる。 ROUTEパラメータがnetvolanteとなる設定に対しては、"##"が固定で登録 済みであり、その設定を削除することはできない。またこの場合にプレフ ィックスを設定すると追加として処理される。 ROUTEパラメータがroutingとなる設定に対しては、route_table_numも合 わせて設定しなければならない。またこの場合に該当する発呼経路テーブ ルがanalog call route-tableコマンドによって登録されていなければな らない。 さらに、analog call routeコマンドによる発呼経路のサーバ設定がサー バ記号による記述である場合には、server_signも合わせて設定しなけれ ばならない。 全体で10件まで、各TELポートに関してそれぞれ10件まで、プレフィック スを指定することが可能。 [初期値] なし ○ダイヤル番号によって発呼経路を自動選択するテーブルの設定 [入力形式] analog call route-table ROUTE_TABLE_NUM [name=ROUTE_TABLE_NAME] ROUTE_NUM_LIST [ROUTE_NUM_LIST ...] no analog call route-table ROUTE_TABLE_NUM [パラメータ] ROUTE_TABLE_NUM ... 経路テーブル登録番号(1..100) ROUTE_TABLE_NAME ... 経路テーブル名称 ROUTE_NUM_LIST ... 空白で区切られた発呼経路番号の並び(100個以内) [説明] analog call routeコマンドによる発呼経路を組み合わせて、ダイヤル番 号によって発呼経路を自動選択するテーブルを設定する。 発呼経路番号のリストは、評価したい順に記述する。ここで記述する順番 が、発呼経路テーブルの評価順となる。 入力ダイヤルの条件が一致する経路が見つかるとその時点で経路が決定し、 以降の経路情報は参照しない。 評価の際に最終的にリスト内のどの経路情報とも一致しない場合は、発信 不可である。 [ノート] 経路テーブルの総数は最大で8個まで登録できる。 同じ経路番号を同一リスト内に2回以上記述することはできない。 [初期値] なし ○ダイヤル番号と発呼経路との関連付けの設定 [入力形式] analog call route ROUTE_NUM IN_DIAL [OUT_DIAL1] ROUTE1 [[OUT_DIAL2] ROUTE2] no analog call route ROUTE_NUM [設定値] ROUTE_NUM ... 経路登録番号(1..65535) IN_DIAL ... 入力ダイヤル番号 OUT_DIAL1 ... 第1経路の出力ダイヤル番号 ROUTE1 ... 第1経路 line ... 公衆回線(ISDN)でかける server=SERVER_NUMまたはSERVER_SIGN ... VoIP(SIP)でかける prohibit ... 発呼禁止 OUT_DIAL2 ... 第2経路の出力ダイヤル番号 ROUTE2 ... 第2経路 line ... 公衆回線(ISDN)でかける [説明] ダイヤル番号によって発呼経路を自動選択して発呼する場合のダイヤル番 号と発呼経路との関連付けを設定する。 正規表現に準ずる書式を使用してダイヤル番号をIN_DIALに記述すること により、1つの設定で複数のダイヤル番号を対象とする経路を指定するこ とが可能である。 第1経路にVoIPでの発信を指定して、第2経路にISDN回線経由の発信を指定 すると、VoIPでの発信に対してサーバが応答しない、または、サーバがエ ラーを返すという場合には、ISDN回線へ自動的に迂回して発信を行う。 VoIPで発信する場合は、sip serverコマンドで設定しているSIP サーバの 登録番号を指定する方法と、analog extension dial prefixコマンドで設 定しているSIP サーバ記号を指定する方法のどちらを使用することも可能 である。 SIPサーバ記号を指定する場合、例えば、発信ポートによって別々のSIP サーバを経由する使い方の場合でも、発呼経路情報としては共通の設定を 使うことができる。 出力ダイヤル番号が指定されている場合には、入力ダイヤル番号の一部に 番号を追加する、一部から番号を削除する、一部の番号を置き換える、等 の操作を行った後に発信を行う。 [ノート] 発呼経路情報は、経路情報は、全部で最大100件まで登録できる。 第1経路としてVoIPでの発信を指定しない場合には、第2経路を設定するこ とはできない。 SIPサーバを記号で指定する場合に、プレフィックスの設定で該当するSIP サーバ記号の指定が存在しなければ、発信できない。 入力ダイヤル番号、および、出力ダイヤル番号は、以下に示す正規表現に 準じた書式で指定する。 *:任意桁の数字列を示す x:1..9のどれか数字を示す [1-5]:範囲指定を示す(この例では1から5までの1桁の数字) [789]:7,8,9のどれか1桁の数字を示す 例えば、 「0x0」は「010」「020」..「090」の9個のいずれか、 [01][0-2] ... 「00」「01」「02」「10」「11」「12」の6個のいずれか を表している。 出力ダイヤル番号は、入力ダイヤル番号の記述と呼応した形で設定しなけ ればならない。 例えば、 入力ダイヤル番号=A*、出力ダイヤル番号=* 番号Aを入力ダイヤルの先頭から削除することを示す 入力ダイヤル番号=*、出力ダイヤル番号=A* 番号Aを入力ダイヤルの先頭に付与することを示す 入力ダイヤル番号=A*、出力ダイヤル番号=B* 番号Aを番号Bに置換することを示す [初期値] なし [2] 全ての音声通話について、ポート情報、発信方向、相手の番号またはSIPアド レスを一覧表示する機能を追加した。 ○ 音声通話の接続状態の表示 [書式] show status voice call [設定値] なし [説明] 全ての音声通話の接続状態を表示する。 [3] エコーキャンセラ機能において、NLP(NonLinear Processing)の動作をコマン ド設定により切り換えられるようにした。 また、NLP(NonLinear Processing)の閾値を調整できるようにした。 NLPをoffに設定することにより、TELポートでの通話中のダブルトーク時に、対 向において音声が途切れる現象を回避することができる。 なお、NLPをoffに設定すると、ダブルトーク時に対向においてエコーが聞こえ ることがあるので、注意が必要である。 ○エコーキャンセラ制御方法の設定 [書式] audio echo-canceller port=PORT [route=ROUTE] MODE [LENGTH [nlp=NLP] [cng=CNG]] no audio echo-canceller port=PORT [route=ROUTE] [設定値] PORT ... 設定を行うポート tel1 ... TEL1ポート tel2 ... TEL2ポート bri1 ... BRIインタフェース ・ROUTE ... 設定を行う経路 bri1 ... BRIインタフェース ・MODE auto .. 自動設定 off .. エコーキャンセラオフ ・LENGTH ... エコーキャンセラテール長(msec) 8 / 16 / 32 / 64 ・NLP on .. NLP 機能有効 off .. NLP 機能無効 ・CNG on .. CNG 機能有効 off .. CNG 機能無効 [説明] ポート毎のエコーキャンセラ制御方法を設定する。 [入力例] bri1ポートのエコーキャンセラの設定値を初期値に戻す no audio echo-canceller port=bri1 TEL1ポートのbri1経由の通話についてエコーキャンセラをオフとする audio echo-canceller port=tel1 route=bri1 off [ノート] autoの場合、通常はエコーキャンセラONで制御を行い、ファックスの開始 音を検出したら、その呼が終了するまでエコーキャンセラOFFで動作する。 portのパラメータにtel1またはtel2を指定した場合にのみ、routeのパラ メータを指定することができる。 TELポートのISDNポート経由の通話に対するエコーキャンセラについては routeのオプション以降を route=bri1 off と設定することでOFFに設定す ることが可能である。MODEパラメータがauto(初期値)の場合においても、 LENGTHパラメータ以降の設定はできず、このときのエコーキャンセラの動 作はrouteのパラメータがない設定に従う。なお、この設定が有効なのは、 同一機器内のISDNポートを使用して通話している場合である。カスケード 接続時に他の機器のISDN回線を使用して通話している場合は、この設定は 無効となり、エコーキャンセラの動作はrouteのパラメータがない設定に 従う。 NLP(NonLinear Processing) 機能は、対向からの音声があることでTELポ ートから対向に送られる音声を抑制する機能である。nlpのパラメータを 省略した場合、nlp=onで設定される。 CNG(Comfort Noise Generation) 機能は、nlp=on の状態で対向から音声 がある状況において、対向に送られる音声に環境雑音と同程度のノイズを 加えることによって、音声抑制切替による不自然さを軽減させる機能であ る。cngのパラメータを省略した場合、cng=onで設定される。 [初期値] port=tel1 auto 8 nlp=on cng=on port=tel1 route=bri1 auto port=tel2 auto 8 nlp=on cng=on port=tel2 route=bri1 auto port=bri1 auto 64 nlp=on cng=on ○エコーキャンセラのNLP閾値の設定 [書式] audio echo-canceller nlp threshold THRESHOLD no audio echo-canceller nlp threshold [設定値] THRESHOLD ... '-3db', '-6db', '-9db', '-12db', '-15db', '-18db', '-21db', '-24db''-27db', '-30db' [説明] エコーキャンセラのNLP(NonLinear Processing)閾値を設定する。 [初期値] -18db [4] IP電話サーバ対応機能で、SIP着信時のRingingレスポンスにP-N-UA-Typeヘッ ダを付加するか否かを設定できるようにした。 ○ SIP着信時のRingingレスポンスにP-N-UA-Typeヘッダを付加するか否かを設 定する [書式] sip arrive ringing p-n-uatype SW no sip arrive ringing p-n-uatype [設定値] SW on ... P-N-UATypeヘッダを付加する off ... P-N-UATypeヘッダを付加しない [説明] SIP着信時のRingingレスポンスにP-N-UATypeヘッダを付加するか否かを設 定する。 [初期値] off [ノート] 設定は全てのSIP着信に適用される。 [5] IP電話サーバ対応機能で、REGISTERリクエストを送信するときのRequest-URI を設定できるようにした。 ○ SIPサーバに送信するREGISTERリクエストのRequest-URIを設定する [書式] sip server register request-uri NUMBER SIPADDRESS no sip server register request-uri NUMBER [設定値] NUMBER ... 登録番号(1..65535) SIPADDRESS ... Request-URI [説明] SIPサーバに送信するREGISTERリクエストのRequest-URIを設定する。 設定しない場合は、sip server コマンドで設定したSIP-URIのhost部分を 入れてREGISTERリクエストを送信する。 [初期値] なし [6] SIPのINVITEリクエストまたはREGISTERリクエストを送信したときに、再送を 停止するまでの時間を指定できるようにした。 工場出荷状態における再送タイムアウト時間が32秒から7.5秒に変更された。 ○SIPリクエスト再送タイムアウト値の設定 [書式] sip request retransmit timer TIMER no sip request retransmit timer [TIMER] [設定値] TIMER ... 秒数(7.5..32) [説明] SIPのINVITEまたはREGISTERを送信する際の再送タイムアウト時間を設定 する。 [初期値] 7.5 [ノート] RFC3261に従った動作とするためにはsip request retransmit timer 32と 指定しなければならない。 本コマンドで指定する値は、その時間を超えて再送を行わないようにする ための再送停止時間であり、最初にSIPリクエストを送信した時点から TIMEで指定された時間を経過すると、それ以降は再送を行わなくなる。 [7] IPv6でマルチキャストパケットを転送できるようにした。 MLDv1、MLDv2、MLDプロキシにも対応する。 なお、MLDの詳細は次のページで説明されている。 http://www.rtpro.yamaha.co.jp/RT/docs/multicast/index.html ○MLDの動作を設定するコマンド [書式] ipv6 INTERFACE mld TYPE [OPTION ...] no ipv6 INTERFACE mld [TYPE [OPTION ...]] [設定値] TYPE ... MLDの動作方式 off ... MLDは動作しない。 router ... MLDルータとして動作する。 host ... MLDホストとして動作する。 OPTION ... オプション version=VERSION ... MLDのバージョン 1 ... MLDv1 2 ... MLDv2 1,2 ... MLDv1とMLDv2の両方に対応する。 (MLDv1互換モード) syslog=SW ... 詳細な情報をsyslogに出力するか否か。 on ... 表示する off ... 表示しない robust-variable=VALUE (1..10) ... MLDで規定されるRobust Variableの値を設定する。 [説明] インターフェースのMLDの動作を設定する。 [初期値] TYPE: off OPTION: version=1,2 syslog=off robust-variable=2 ○MLDの静的な設定を登録するコマンド [書式] ipv6 INTERFACE mld static GROUP [FILTER_MODE SOURCE ...] no ipv6 INTERFACE mld static GROUP [FILTER_MODE SOURCE ...] [設定値] GROUP ... グループのマルチキャストアドレス FILTER_MODE ... フィルタモード include ... MLDの"INCLUDE"モード exclude ... MLDの"EXCLUDE"モード SOURCE ... マルチキャストパケットの送信元のアドレス [説明] 指定したグループについて、常にリスナーが存在するものとみなす。 このコマンドは、 MLDをサポートするリスナーがいないときに設定する。 FILTER_MODEとSOURCEは、マルチキャストパケットの送信元を限定するも のである。FILTER_MODEとしてincludeを指定したときには、SOURCEとして 受信したい送信元を列挙する。FILTER_MODEとしてexcludeを指定したとき には、SOURCEとして受信したくない送信元を列挙する。 [ノート] このコマンドで設定されたリスナーは、ipv6 INTERFACE mldコマンドで hostを設定したインタフェースで通知される。もし、このインタフェース がMLDv1を使う場合には、FILTER_MODEやSOURCEの値は無視される。 [初期値] なし ○MLDの状態を表示するコマンド [書式] show status ipv6 mld [説明] MLDが設定されたすべてのインタフェースについて、MLDの状態を表示する。 ○IPv6マルチキャストの転送モードを設定するコマンド [書式] ipv6 multicast routing process MODE no ipv6 multicast routing process [設定値] MODE fast ...... ファストパスで処理する normal .... ノーマルパスで処理する [説明] IPv6マルチキャストの転送モードを設定する。 [ノート] パケットの受信インタフェースと送信インタフェースが、LANインタフェ ースかPPPoEインタフェースのいずれかであれば、ファストパスで処理す ることができる。そうでなければ、このコマンドの設定に関係なく、ノー マルパスとなる。 [初期値] fast [8] IPv6で、DAD(Duplicate Address Detection)の送信回数を設定する機能を追加 した。 ○DAD(Duplicate Address Detection)の送信回数を設定する [書式] ipv6 INTERFACE dad retry count COUNT no ipv6 INTERFACE dad retry count [設定値] COUNT ... 選択したインタフェースでのDADの再送回数(0..10) [説明]  IPv6アドレスが設定(動的に割り当てられる場合も含む)されたときに、ア ドレスの重複を検出するために送信するDADの送信回数を設定する。 ただし、0を設定した場合は、DADを送信せずにアドレスを有効なものとし て扱う。 [初期値]  COUNT ... 1 [9] TCPのコネクションレベルのsyslogを出力する機能を追加した。 ○TCPのsyslogを出力する [書式] tcp log SWITCH [SRC_ADDR[/MASK] [DST_ADDR[/MASK]] [TCPFLAG [SRC_PORT_LIST [DST_PORT_LIST]]]] no tcp log [SWITCH] [設定値] SWITCH ・on ... TCPコネクションのsyslogを出力する ・off ... TCPコネクションのsyslogを出力しない SRC_ADDR ... 始点パケットのIPアドレス ・xxx.xxx.xxx.xxx(xxxは十進数) ・*(ネットマスクの対応するビットが8ビットとも0と同じ。 すべてのIPアドレスに対応) ・間に-を挟んだ2つの上項目、-を前につけた上項目、-を後ろに つけた上項目、これらは範囲を指定 DST_ADDR ・終点IPアドレス(SRC_ADDRと同じ形式) ・省略時は1個の*と同じ。 MASK ... IPアドレスのビットマスク。省略時は0xffffffffと同じ。 SRC_ADDR及びDST_ADDRがネットワークアドレスの場合に のみ指定可能。 TCPFLAG ... フィルタリングするTCPパケットの種類 ・プロトコルを表す10進数(6のみ) ・プロトコルを表すニーモニック -------------------------------------------------- ニーモニック 10進数 説明 -------------------------------------------------- tcp 6 全てのTCPパケット tcpsyn - SYNフラグの立っているパケット tcpfin - FINフラグの立っているパケット tcprst - RSTフラグの立っているパケット established - ACKフラグの立っているパケット -------------------------------------------------- ・tcpflag=flag_value/flag_mask、または tcpflag!=flag_value/flag_maxk 参考フラグ値 0x0001 FIN 0x0002 SYN 0x0004 RST 0x0008 PSH 0x0010 ACK 0x0020 URG ・*(全てのTCPパケット。ニーモニックにtcpを指定した ときと同じ) ・省略時は*と同じ。 SRC_PORT_LIST ... TCPのソースポート番号 ・ポート番号を表す10進数 ・ポート番号を表すニーモニック -------------------------------- ニーモニック ポート番号 -------------------------------- ftp 20,21 ftpdata 20 telnet 23 smtp 25 domain 53 gopher 70 finger 73 www 80 pop3 110 sunrpc 111 ident 113 ntp 123 nntp 119 snmp 161 syslog 514 printer 515 talk 517 route 520 uucp 540 -------------------------------- ・間に-を挟んだ2つの上項目、-を前につけた上項目、-を 後ろにつけた上項目、これらは範囲を指定 ・上項目をカンマで区切った並び(10個以内) ・*(すべてのポート) ・省略時は*と同じ。 DST_PORT_LIST ... TCPのデスティネーションポート番号 SRC_PORT_LISTと同じ形式。 [説明]  TCPのsyslogを出力する。syslog debug onも設定されている必要がある。 IPv4のみに対応している。 [初期値]  off [ノート]  本設定により処理負荷が高くなるため、恒常的に本設定で運用することは 推奨できない。 [設定例] tcp log on * * tcpsyn * 1723 (PPTPのポートにSYNが来ているか) tcp log on * * tcpflag!=0x0000/0x0007 (FIN,RST,SYNの立ったTCPパケット) tcp log on (全てのTCPパケット。tcp log on * * * * *と同じ) [10] ARPが解決されるまでの間に送信を保留しておくパケットの数を制御するコマ ンドを新設した。 ○ARPが解決されるまでの間に送信を保留しておくパケットの数を制御する [書式] ip INTERFACE arp queue length LEN no ip INTERFACE arp queue length [LEN] [設定値] INTERFACE ... LANインタフェース名 LEN ... キュー長(0..10000) [説明] ARPが解決していないホストに対してパケットを送信しようとしたときに、 ARPが解決するか、タイムアウトによりARPが解決できないことが確定する まで、インタフェース毎に送信を保留しておくことのできるパケットの最 大数を設定する。 0を設定するとパケットを保留しなくなるため、例えばARPが解決していな い相手にpingを実行すると必ず最初の1パケットは失敗するようになる。 [初期値]  40 [ノート] このコマンドが新設される以前のバージョンでは、送信を保留する数の上 限は設定されておらず、いくらでも保留することができた。 [11] インタフェースの説明を設定するdescriptionコマンドを新設した。 ○インタフェースの説明を設定する [書式] description INTERFACE DESCRIPTION no description INTERFACE [DESCRIPTION] [設定値] INTERFACE ... LANインタフェース名、'pp'、'tunnel' DESCRIPTION ... 説明の文字列 [説明] インタフェースの説明を設定しておく。 'pp'を指示したときには、pp selectで選択したインタフェースの説明と なる。 設定内容は、インタフェースに対するshow statusコマンドで表示される。 [初期値] 設定なし ■仕様変更 [1] 使用部品の変更に伴いシリアルドライバを変更した。 [2] かんたん設定ページの[電話の設定]-[VoIPの設定]-[IP電話サーバの設定]から IP電話サーバを使用するための設定を行うときに、050番号を入力することによ り、設定可能なIP電話サーバを自動判別するページを追加した。 なお、050番号からIP電話サーバを自動判別する機能では、入力された番号との 比較に使用される050に続く4桁の番号を設定できる。 自動判別ページで「手動設定」を選択した場合は以下の4つのIP電話サーバから 選択して、050番号を入力して「IP電話サーバ自動判別」を選択した場合は入力 した050番号に対応したIP電話サーバの設定が容易に出来るようになる。 [KDDI法人サービス用サーバ] [フュージョン・コミュニケーションズ系IP電話サーバ] [ぷらら(法人サービス限定)] [その他のIP電話サーバ] [KDDI法人サービス用サーバ]、[フュージョン・コミュニケーションズ系IP電話 サーバ]または[ぷらら(法人サービス限定)]を選択してIP電話サーバを登録した 場合には、ISDN回線経由のプレフィックスは"0000"に、IP電話サーバ経由のプ レフィックスは"直接"に、それぞれ自動的に設定される。 カスケード接続の構成で使用しない場合には、[KDDI法人サービス用サーバ]ま たは[ぷらら(法人サービス限定)]では子番号を2つまで、[フュージョン・コミ ュニケーションズ系IP電話サーバ]では1つまでのIP電話サーバを登録して使用 することができる。 カスケード接続の構成で使用する場合には、[KDDI法人サービス用サーバ]また は[ぷらら(法人サービス限定)]では子番号を3つ以上、[フュージョン・コミュ ニケーションズ系IP電話サーバ]では2つ以上のIP電話サーバを登録して使用す ることができるが、子機のTELポート経由で使用するIP電話サーバを指定するた めに、例えば analog extension dial prefix port=1 sip server=3 analog extension dial prefix port=2 sip server=4 という設定を子機に追加しなければならない。 [KDDI法人サービス用サーバ]、[フュージョン・コミュニケーションズ系IP電話 サーバ]および[ぷらら(法人サービス限定)]の設定を併用することはできない。 なお、[その他のIP電話サーバ]を選択した場合には、TELポート毎に異なるプレ フィックスを指定することが可能である。 また、sip server コマンドに "name=" パラメータを追加した。 ○ SIPサーバの設定 [書式] sip server NUMBER ADDRESS TYPE PROTOCOL SIP_URI [USERNAME [PASSWORD]] [name=NAME] no sip server NUMBER [設定値] NUMBER ... 登録番号(1..65535) ADDRESS ... SIPサーバのIPアドレス TYPE register no-register PROTOCOL tcp ... TCPプロトコル udp ... UDPプロトコル SIP_URI ... SIPアドレス USERNAME ... ユーザ名 PASSWORD ... パスワード NAME ... 登録名 [説明] SIPサーバ設定を追加または削除する。 [初期値] なし ○キャリアに割り当てられているIP電話の050番号を設定する [書式] provider sip 050-number CARRIER NUMBER-NUMBER [NUMBER-NUMBER ...] no provider sip 050-number CARRIER [設定値] CARRIER kddi ... KDDI法人サービス用サーバ fusion ... フュージョン・コミュニケーションズ系 IP電話サーバ plala ... ぷらら(法人サービス限定) NUMBER ... 050に続く4桁の番号("050-CDEF-XXXX"の"CDEF"の部分) [説明] キャリアに割り当てられているIP電話の050番号を設定する。 本設定内容は、かんたん設定ページでIP電話サーバを登録する際に 行われる050番号自動判別機能で使用される。 [初期値] kddi 3000-3251 fusion 5500-5539 5800-5802 8000-8021 plala 7500-7578 [3] かんたん設定ページから登録可能なIP電話サーバの最大数を7個から32個に増 やした。 [4] IP電話サーバ対応機能で、以下の仕様変更を行った。 ・相手機器が付加してきたAllowヘッダに関わらず、送信するパケットのAllow ヘッダには受信可能な全てのメソッドを記述するようにした。 ・100rel機能に対応した着信を受けたときに、180レスポンスにAllowヘッダを 付加するようにした。 ・発信時にINVITEに対して380レスポンスを受信したときに、レスポンスにより 指定された宛先に発信し直すのではなく、すぐにビジーとなるようにした。 [5] NATを通過するSIPパケットにおいて、SDPのo=行のIPアドレスをSIP-NAT機能を 適用して変換するように変更した。 [6] analog sip arrive incoming-signalコマンドで、lastdigitを指定してダイヤ ルイン番号として送出する桁数を指定するときに、モデムダイヤルインの場合 は桁数を20まで指定できるようにした。 本仕様変更前は、4桁までしか指定できなかった。 [7] かんたん設定ページで、[IPv6/IPv4同時接続(プラグ・アンド・プレイ機能)を 行うADSL接続]以外のPPPoE接続のプロバイダを設定するときに pppoe call prohibit auth-error count offと設定するようにした。 回線状態が不安定なために通信中のPPPoE接続が切断されたときに、その後、回 線が復旧して再接続が起動されると回線事業者によっては継続的に認証エラー による接続失敗が繰り返し発生して、手動で pppoe call prohibit auth-error countの設定を変更しなければ接続出来なく なる現象が発生していた。 本仕様変更後は、認証エラーが多発する状況においても、手動で設定を変更す ることなく、接続が出来る。 [8] ICMP Echoを利用するキープアライブ機能で、ICMP Echoパケットのサイズを指 定できるようにした。 ○ PP経由のキープアライブを使用するか否かの設定 [書式] pp keepalive use lcp-echo pp keepalive use icmp-echo DEST_IP [OPTION=VALUE...] [DEST_IP [OPTION=VALUE...]...] pp keepalive use lcp-echo icmp-echo DEST_IP [OPTION=VALUE...] [DEST_IP [OPTION=VALUE...]...] pp keepalive use OFF no pp keepalive use [設定値] lcp-echo ... LCP Echo Request/Replyを用いる icmp-echo ... ICMP Echo/Replyを用いる DEST_IP ... キープアライブ確認先のIPアドレス OPTION=VALUE列 +------------+-------+-------------------------------------------+ | OPTION | VALUE | 説明 | +------------+-------+-------------------------------------------+ | upwait | ミリ秒| アップ検知のための許容応答時間(1..10000) | +------------+-------+-------------------------------------------+ | downwait | ミリ秒| ダウン検知のための許容応答時間(1..10000) | +------------+-------+-------------------------------------------+ | disconnect | 秒 | 無応答切断時間(1..21474836) | +------------+-------+-------------------------------------------+ | length | バイト| ICMP Echoパケットの長さ(64..1500) | +------------+-------+-------------------------------------------+ OFF ... キープアライブを使用しない [説明] 選択した相手先に対する接続のキープアライブ動作を設定する。 lcp-echo指定で、LCP Echo Request/Replyを用い、icmp-echoも指定すれ ばICMP Echo/Replyも同時に用いる。icmp-echoを使用する場合には、IPア ドレスの設定が必要である。 [ノート] このコマンドを設定していない場合でも、pp always-onコマンドでonと設 定していれば、LCP Echoによるキープアライブが実行される。 icmp-echoで確認するIPアドレスに対する経路は、設定されるPPインタフ ェースが送出先となるよう設定される必要がある。 downwaitパラメータで応答時間を制限する場合でも、pp keepalive interval コマンドの設定値の方が小さい場合には、lan keepalive intervalコマン ドの設定値が優先される。downwait、upwaitパラメータのうち一方しか設 定していない場合には、他方も同じ値が設定されたものとして動作する。 disconnectパラメータは、PPPoEで使用する場合にPPPoEレベルでの再接続 が必要な場合に使用する。disconnectパラメータが設定されている場合に、 設定時間内にicmp-echoの応答がないと、PPPoEレベルで一度切断操作を行 うため、pp always-onコマンドとの併用により再接続を行うことができる。 他のパラメータがデフォルト値の場合、disconnectパラメータは70秒程度 に設定しておくと、ダウン検出後の切断動作が確実に行われる。 lengthパラメータで指定するのはICMPデータ部分の長さであり、IPパケッ ト全体の長さではない。 [初期値] キープアライブは使用しない [9] dhcp scope コマンドで、IPアドレス指定範囲の中で除外するIPアドレスとし てIPアドレスの範囲を指定出来るようにした。 ○ DHCPスコープの定義 [書式] dhcp scope SCOPE_NUM IP_ADDRESS-IP_ADDRESS/NETMASK [except EX_IP...][gateway GW_IP][expire TIME][maxexpire TIME] no dhcp scope SCOPE_NUM [IP_ADDRESS-IP_ADDRESS/NETMASK [except EX_IP...][gateway GW_IP][expire TIME][maxexpire TIME]] [設定値] SCOPE_NUM............... スコープ番号(1..65535) IP_ADDRESS-IP_ADDRESS... 対象となるサブネットで割り当てるIPアドレ スの範囲 NETMASK ・xxx.xxx.xxx.xxx (xxx は十進数) ・0xに続く十六進数 ・マスクビット数 EX_IP................... IP アドレス指定範囲の中で除外するIP (空白で区切って複数指定可能、'-' を使用 して範囲指定も可能) GW_IP................... IP アドレス対象ネットワークのゲートウェイ のIP アドレス TIME.................... 時間 ・分(1..21474836) ・時間:分 ・infinity ............無期限リース [説明] DHCP サーバとして割り当てるIP アドレスのスコープを設定する。 除外IP アドレスは複数指定できる。リース期間としては無期限を指定で きるほか、DHCP クライアントから要求があった場合の許容最大リース期 間を指定できる。 [ノート] ひとつのネットワークについて複数のDHCP スコープを設定することはで きない。複数のDHCP スコープで同一のIP アドレスを含めることはできな い。IP アドレス範囲にネットワークアドレス、ブロードキャストアドレ スを含む場合、割り当て可能アドレスから除外されDHCP リレーエージェ ントを経由しないDHCP クライアントに対して gateway キーワードによる 設定パラメータが省略されている場合にはルータ自身のIP アドレスを通 知する。 DHCP スコープを上書きした場合、以前のリース情報および予約情報は消 去される。 [初期値] expire time = 72:00 maxexpire time = 72:00 [10] pp always-on onと設定している状態で、ISDNケーブル抜け、または、回線障 害のために発信が失敗したときに、発信の失敗から10秒間待ってから次の発信 を行なうようにした。 本仕様変更前は、発信の失敗直後に次の発信を行なっていたために、発信の失 敗 が繰り返し発生し続けて、システムの処理負荷が異常に高い状態が継続して いた。 [11] NAT機能およびIPマスカレード機能で、FTPのEPRTコマンドとEPSVコマンドに 対応した。 ■バグ修正 [1] SIPにおける脆弱性の問題に対応した。 http://www.cert.org/advisories/CA-2003-06.html [2] 電話機能あるいはVoIP機能を使用したときに、システムの処理負荷が高い状態 が継続すると、不正なメモリにアクセスして、その後リブートすることがある バグを修正した。 カスケード接続の構成で親機として使用したときに、現象が発生することが多 かった。 [3] ISDN回線経由の電話発信したときに、ほぼ同時にISDN回線経由で着信すると、 その後、電話の発着信ができなくなることがあるバグを修正した。 [4] ISDN回線経由で電話の発信をしたときに、PROGRESSメッセージを受信すると、 メモリリークするバグを修正した。 [5] ISDN回線経由の通話を他のTELポートに転送するために、他のTELポートを呼び 出して通話しているときに、フッキングしてポーズトーンが鳴り始めてから約4 秒後にオンフックすると、他のTELポートへの転送が出来ず、かつ、転送を起動 したTELポートで保留中の通話を接続することも出来なくなり、その後、転送を 起動したTELポートで通話が出来なくなるバグを修正した。 Rev.8.00.46 バグ修正[30]の修正が完全ではなかったため、再修正した。 [6] analog mp priorコマンドによりMP接続で使用しているBチャネルが電話発着信 ときにも切断されないように設定されているときに、MP接続でBチャネルを2つ とも使用している状態で電話着信すると、着信を拒否するときに誤った切断の 理由を通知するバグを修正した。 本修正前は、発信側にはビジートーンが流れずに、着信側に通信できる機器が 存在しないというアナウンスが流れていた。 [7] アナログ機能で話中着信を許可するように設定していると、VoIP通話中にISDN 回線経由で着信すると、着信呼に切り替えることができないにも関わらず話中 着信音が鳴るバグを修正した。 Rev.8.00.46でエンバグした。 [8] アナログ機能でPBダイヤルインの設定がされているTELポートに着信したとき に、PBダイヤルイン信号の送出中に電話機でオンフックすると、着信状態であ るにも関わらず、TELポートは復極して呼び出し中状態ではなくなるバグを修正 した。 本修正前は、発信側ではリングバックトーンが鳴り続けていた。 [9] analog arrive incoming-signalコマンドとanalog sip arrive incoming-signal コマンドで、モデムダイヤルイン時に機器に送出するダイヤルイン番号を設定 可能な最大桁数を超えて設定できるバグを修正した。 設定可能なダイヤルイン番号の最大桁数は、モデムダイヤルインでは20桁、PB ダイヤルインでは4桁である。 なお、ダイヤルイン番号の最大桁数を超えた値を設定している場合には、本修 正後のファームウェアでは無効な設定値として扱われるので、新たに正しい値 を設定し直さなければならない。 [10] VoIP機能の発着信において、SIPアドレスに'@'を含まないパラメータが使用 されると、その後の動作が不安定になることがあるバグを修正した。 WindowsMessengerからのサインイン/サインアウト、SIPプライバシーを使用し たSIPの発着信において現象が発生していた。 [11] 着信可能なTELポートが存在しない状態でVoIP機能で着信したときに、発信側 では"CALLEE ERROR"、着信側では"REJECTED BY CALLEE"という異なる理由が記 録されるバグを修正した。 本修正後は、発信側も着信側も"REJECTED BY CALLEE"が記録される。 [12] FromヘッダまたはToヘッダに256バイトを越える文字列の設定されたSIPパケ ットを送受信すると、その後の動作が不安定になることがあるバグを修正した。 [13] analog extension dial prefix port=1 sip server=N prefix="0#"と設定す ると、analog extension dial prefix port=1 sip server=Nという設定に書き 換えられて動作するバグを修正した。 [14] システムの処理負荷が高い状態でVoIP機能を使用したときに、SIPパケットの 送信時にリブートすることがあるバグを修正した。 [15] VoIP機能で発信して着信側が呼び出し状態のまま応答せずにタイムアウトで 自動的に切断されたときに、切断理由がビジー(3017)とログに記録されるバグ を修正した。 [16] IP電話サーバ対応機能で、initial-INVITEに対するエラーレスポンスを受信 したときに、Route-setやremote-targetを更新してACKリクエストを送信するバ グを修正した。 initial-INVITEと同じRequest-URIを含み、Routeヘッダを付加しないようにし た。 [17] IP電話サーバ対応機能で、外部のIP電話機等からExpires値が1から59までの 範囲内の値に設定されたREGISTERを受信したときに、登録処理が行われないバ グを修正した。 [18] ネットボランチ電話番号が設定されている時に、プライベートIPアドレスへ 向けてVoIPで発信すると、ネットボランチ電話番号が相手に通知されるバグを 修正した。 [19] カスケード接続の構成で使用しているときに、単独動作モードまたはアナロ グ親機モードからアナログ子機モードに設定を変更すると、その後の動作が不 安定になることがあるバグを修正した。 [20] カスケード接続の構成で親機として使用するときに、子機として使用してい るRT56vに収容されている電話回線を通じてプレフィックス"N#"で発信しようと すると、'#'の入力でビジートーンが鳴り、発信できないバグを修正した。 Rev.8.00.27でエンバグした。 [21] カスケード接続の構成で親機として使用しているときに、システムの処理負 荷が高い状態でTELポートから子機のRT56vのLINEポートを経由して一般回線へ の発信またはダイヤル完了前にオンフック操作を行うと、その後、LINEポート を経由する発着信ができなくなることがあるバグを修正した。 [22] かんたん設定ページの[詳細設定と情報]-[料金情報の表示]から、各アナログ ポートの料金情報を手動クリアすると、SIPの発着信ができなくなるバグを修正 した。 Rev.8.00.27でエンバグした。 [23] かんたん設定ページで操作を行ったときに、不正なメモリをアクセスして、 その後の動作が不安定になることがあるバグを修正した。 以下の操作を行ったときに現象が発生していた。 ・[詳細設定と情報]-[システム情報のレポート作成]ページを開く ・ブロードバンド回線自動判別機能を実行させる ・登録されているプロバイダを削除する ・[詳細設定と情報]-[自動接続先/複数プロバイダ接続の設定]から[メール専 用のプロバイダ選択]を選択して、[メール以外の接続先プロバイダ]にプロバ イダを指定せずに登録する ・端末型プロバイダに接続している状態、または、LAN間接続またはリモートア クセスサーバの設定を登録してある状態でトップページを開く ・[パスワード認証(パスワード認証のダイヤルアップサーバ)]接続の新規登録 ページを開く ・プロバイダ接続またはVPN接続の登録の修正ページを開く ・PPインタフェースを使用するプロバイダに接続している状態でトップページ を開く ・ネットボランチDNSが一回も設定されていない状態で[詳細設定と情報]-[ネッ トボランチDNS ホストアドレスサービス]、または、[電話の設定]-[VoIPの設 定]-[ネットボランチDNS 電話アドレスサービス]ページを開く ・DNSサーバにIPアドレスを指定した端末型/ネットワーク型プロバイダを削除 する ・PPTP-LAN間接続でPPTPクライアントに設定して、一回も接続していない状態 でトップページの[接続]ボタンを押す ・[電話の設定]-[VoIPの設定]-[VoIPの基本設定]-[着信サービスの登録]を開く ・アナログ親機に設定されている場合に[電話の設定]-[カスケード接続(機器間 アナログ通話)の設定]ページで機器番号を[未設定]から新規に登録する [24] かんたん設定ページの[電話の設定]-[ISDN電話の設定]-[TELnポートの設定] -[電話機対応機能設定]で、[フッキングとオンフックを区別するための判定時 間]に0.5秒未満または2.1秒以上の値を設定すると、エラーとはならず「設定を 変更しました」と表示されるバグを修正した。 [25] かんたん設定ページの端末型プロバイダ接続の設定で、DNSサーバアドレスに IPv6アドレスを指定すると、登録の修正画面でのDNSサーバアドレス入力欄に設 定した値が正しく表示されず、その状態で登録の修正を行うと正しく設定でき ないバグを修正した。 プロバイダのDNSサーバアドレスにIPv6アドレスを指定できないようにした。 [26] IP電話機やWindowsMessengerからRTにサインインした状態で、かんたん設定 ページの[詳細設定と情報]-[システム情報のレポート作成]ページを表示すると、 メモリリークするバグを修正した。 [27] scheduleコマンドが実行されないことがあるバグを修正した。 [28] account thresholdコマンドでインタフェース名を指定して課金額による発信 制限を行っても、発信が制限されないバグを修正した。 [29] sip server privacy コマンドで'off'と指定したときに、それに続くパラメ ータとして、sip-privacy、rfc3325、または、as-isを指定してもエラーになら ず、show configではそのパラメータが表示されて、再起動すると設定が消える バグを修正した。 [30] pp keepalive use icmp-echoコマンドでpingによるキープアライブ機能を指 定したときに、相手と通信可能な状態であっても通信不能な状態と誤検出して 通信できなくなるバグを修正した。 [31] ディレクティッドブロードキャストパケットを動的フィルタで処理しようと するとリブートするバグを修正した。 Rev.8.00.41でエンバグした。 [32] ip routeコマンドでIPアドレスをゲートウェイとする静的経路の設定を行う ときに、経路の出力インタフェースはコマンド投入時点での経路テーブルから 検索する仕様になっており、一度インタフェースが確定すると、その後変更し ないようになっていた。しかし、この動作では、ip routeコマンドが、ゲート ウェイが接続されているインタフェースに対するアドレスの設定よりも先に行 なわれた場合に、本来のインタフェースとは別のインタフェースに向いてしま うことがある。そのため、インタフェースのIPアドレスが設定され、implicit 経路が追加された時には、インタフェースが確定している経路についても再度 経路の検索をやり直し、正しいインタフェースに向かうように修正した。 本修正以前でも、設定を保存し、再起動すれば経路は正しいインタフェースに 向くようになっている。 問題となる動作の例: 以下のような順序で設定を行なった時に、192.168.100.0/24の経路は本来は LAN2インタフェースに向いて欲しいが、LAN1インタフェースへ向いてしまう。 ip lan1 address 192.168.0.1/24 ip route default gateway 192.168.0.2 ip route 192.168.100.0/24 192.168.1.2 ip lan2 address 192.168.1.1/24 [33] nat descriptor masquerade staticコマンドで指定した内側IPアドレスの機 器から外部の機器に対してtracerouteが実行できないバグを修正した。 ICMPパケットのデータ部分に設定されているIPヘッダ部分がIPマスカレードで 変換されていなかった。 [34] ip routeコマンドで複数のゲートウェイを設定している静的経路で、先頭の ゲートウェイの状態がhideになっているが、後続のゲートウェイが有効でパケ ットを転送できる状態であるという設定になっていても、起動直後にその経路 が動的経路プロトコルで配布されないバグを修正した。 経路の設定を変更すると、経路が配布されるようになる。 [35] ファストパスでSMTPプロトコルの動的フィルタを使用したときに、SMTPコネ クションが正常に終了しても、動的フィルタの管理するコネクションとして長 時間生存し続けるバグを修正した。 SMTPコネクションの生成と消滅が数多く発生する場合には、システムの処理性 能が低下して、内部リソースが枯渇してリブートすることがあった。 [36] NATまたはIPマスカレードを利用しているときに、パケットロスが多く発生す る環境では、FTPの処理でTCPシーケンス番号を正しく変換できなくなり、通信 できなくなることがあるバグを修正した。 [37] IPv6のRSを受信して、その返答としてのRAを送信するまでの間に、新たなRS を受信すると、送信するはずのRAの送信時刻が遅れるバグを修正した。 数多くの端末が接続され一度に大量のRSを受信する環境では、この不具合によ り、端末がRAを受信できず、プレフィックス取得に失敗する場合があった。 [38] IPv6でRIPngを利用している時、他のルータから経路の削除を通知されても、 それを別のインタフェースにtriggered updateできないバグを修正した。 定期の経路広告では削除が通知さるので、LANインタフェースでは経路削除が伝 わるのが遅れるだけだが、PPインタフェースでipv6 rip connect sendコマンド、 または、ipv6 rip disconnect sendコマンドをupdateに設定しているときには 定期の経路広告そのものを行なわずtirggered updateだけを送信する仕様なの で、経路の削除ができなくなっていた。 [39] PIAFS通信を行なっているときに、show status ppコマンドで表示される受信 パケット数とオクテット数が実際の数値よりも少ないバグを修正した。 [40] PPTP接続で、現在接続中の同じ相手から再びOutgoing-Call-Request、または、 Incoming-Call-Requestを受信したときに、正常に通信できなくなるバグを修正 した。 本修正後は、現在の接続を強制的に終了するようにした。 [41] RFC2637で規定されていないPPTPメッセージを受信したとき、および、PPTPの コネクションを終了したときに、不正なメモリにアクセスしてリブートするこ とがあるバグを修正した。 [42] PPTP接続で、ppp ccp no-encryption rejectと設定されているときに、IPCP などCCP以外のNetwork Control Protocolsのネゴシエーションが失敗しても接 続を拒否しないようにした。 ppp ccp no-encryption rejectと設定されているときにMac OS X 10.3との間で PPTP接続ができない問題が解消される。 [43] PPTP接続で、順序が入れ替わったGREパケットを受信したときに、不正な応答 のパケットを返すバグを修正した。 順序の入れ替わったGREパケットを受信したときに、ログには "GRE Delayed ack number または GRE Delayed sequence number" と記録するようにした。 また、show status pptpコマンドでその受信回数を表示するようにした。 [44] 入力可能な最大文字長4095バイトのコマンドを入力したときに、入力された コマンドがshow configで正しく表示されないバグを修正した。 [45] TELNETでルータにログインしてshow logコマンド等の大量の文字を表示する コマンドを実行すると、リブートするバグを修正した。 [46] show logコマンドまたはless logコマンドで、コマンドを実行中に何もキー 入力を行わずに、ログインタイマがタイムアウトしてログアウトする、という 操作を3回繰り返すと、その後、show log/less logコマンドを実行しても何も ログが表示されくなるバグを修正した。 show logコマンドで画面の最終行に「---つづく---」または「---more---」が 表示されている状態で、また、less logコマンドで最終行に「:」が表示されて いる状態でログインタイマがタイムアウトしたときに現象が発生していた。 Rev.8.00.41でエンバグした。 [47] ip filter dynamicコマンド、および、ipv6 filterコマンドで、既に存在す るフィルタの設定と同じフィルタ番号のフィルタを設定すると、メモリリーク するバグを修正した。 [48] show ip rip tableコマンド、および、show ipv6 rip tableコマンドで、不 要なパラメータを付けてコマンドを実行しても、エラーにならないバグを修正 した。 [49] dns staticコマンドで、全く同じ内容を複数回入力すると、2回目以降の設定 がエラーとして扱われるバグを修正した。 [50] no nat descriptor masquerade unconvertible portコマンドで、指定したプ ロトコルに関わらず同じNATディスクリプタ番号の設定が全て削除されるバグを 修正した。 [51] nat descriptor logを設定して、TFTPでclear configurationコマンドを実行 しても、nat descriptor logコマンドが削除されないバグを修正した。 [52] 終点IPアドレスがマルチキャストあるいはブロードキャストアドレスになっ ているUDPパケットを受信したがそれを処理できないときには、従来はアドレス の種類に関わらずデバッグログに "can't receive UDP multicast packet" と表示していたが、これをブロードキャストアドレスの場合には "can't receive UDP broadcast packet" と表示するよう変更した。 以上