$Date: 2023/07/06 20:30:27 $
優先制御と帯域制御を同時に使用する場合の参考情報です。
QoSの総合的な情報及びBRI/PRI回線インタフェースで優先制御/帯域制御を行う場合の情報は、 RTシリーズのFAQ / Queue をご参照ください。
LANインタフェースの優先制御については 優先制御のページ を、帯域制御については 帯域制御のページ をご参照ください。
Dynamic Traffic Controlについては Dynamic Traffic Controlのページ をご参照ください。
機種 | ファームウェア |
---|---|
vRX VMware ESXi版 | すべてのリビジョン |
vRX Amazon EC2版 | |
RTX3510 | |
RTX5000 | |
RTX3500 | |
RTX3000 | |
RTX1500 | Rev.8.03.06以降 |
優先制御と帯域制御を同時に使用することにより、リアルタイム性が重視されるデータやロスを最小限に抑えたいデータをその他のデータよりも優先して送りつつ、その他のデータについてはそれらの種類に応じて流れることができるデータ量を確保したり制限したりできます。
優先制御と帯域制御を同時に使用するためには、queue INTERFACE type コマンドで shaping を指定することでベースの動作を帯域制御に設定し、その上で優先制御で動作させる特別なクラス (優先制御クラス) を割り当てます。この優先制御クラスの割り当て方は機種によって異なります。
機種 | 優先制御クラス | 説明 |
---|---|---|
RTX3510 | 任意のクラスを割り当て可能 | 全250クラスの内、queue INTERFACE class property コマンドで type = priority を指定したクラスが優先制御クラスになる |
vRX VMware ESXi版 vRX Amazon EC2版 RTX5000 RTX3500 RTX3000 |
任意のクラスを割り当て可能 | 全100クラスの内、queue INTERFACE class property コマンドで type = priority を指定したクラスが優先制御クラスになる |
RTX1500 | クラス13〜クラス16 固定 | クラス13〜クラス16 の 4 クラスの内、queue INTERFACE class property コマンドでクラス帯域の割り当てが行われていないクラスが優先制御クラスになる |
優先制御クラスは帯域制御クラスよりも絶対的に優先され、優先制御クラス間ではクラス番号が大きいクラスほど優先順位が高くなります。これは各機種共通の仕様です。
なお、優先制御クラスが使っている帯域の残りの帯域を帯域制御クラスが使うことになるため、優先制御クラスで流れるデータ量が多い時には設定によっては Dynamic Traffic Control の保証帯域を保持できない場合があります。そのような場合には、残りの帯域を帯域制御クラスが分け合って使うことになり、その分け合い方は帯域制御の各クラスに流れるパケットの長さと負荷が等しければ保証帯域の比となります。
queue lan2 type shaping | 帯域制御キューを使用します |
speed lan2 12m | 送出帯域を12Mbit/sに制限します |
queue class filter 1 50 ip * * tcp * 5060 | SIPで利用するTCPポートを順位一位で優先します |
queue class filter 2 49 ip * * udp * 5060 | SIPで利用するUDPポート5060を順位二位で優先します |
queue class filter 3 48 ip * * udp * 5030 | SIPで利用するUDPポート5030を順位三位で優先します |
queue class filter 4 47 ip * * udp * 5004-5060 | SIPで利用するその他のUDPポートを順位四位で優先します |
queue class filter 5 3 ip * * tcp * * | その他のTCPパケットをクラス3とするフィルタを定義します |
queue class filter 6 1 ip * * udp * * | その他のUDPパケットをクラス1とするフィルタを定義します |
queue lan2 class filter list 1 2 3 4 5 6 | クラス分けフィルタをLAN2に適用します |
queue lan2 class property 1 bandwidth=2m,10m | クラス1(その他のUDPパケット)に保証帯域2Mbit/s、上限帯域10Mbit/sを割り当てます |
queue lan2 class property 2 bandwidth=5m,10m | クラス2(デフォルトクラス:その他のパケット)に保証帯域5Mbit/s、上限帯域10Mbit/sを割り当てます |
queue lan2 class property 3 bandwidth=3m,10m | クラス3(その他のTCPパケット)に保証帯域3Mbit/s、上限帯域10Mbit/sを割り当てます |
queue lan2 class property 47 type=priority | クラス47を優先制御クラスに指定します |
queue lan2 class property 48 type=priority | クラス48を優先制御クラスに指定します |
queue lan2 class property 49 type=priority | クラス49を優先制御クラスに指定します |
queue lan2 class property 50 type=priority | クラス50を優先制御クラスに指定します |
queue lan2 type shaping | 帯域制御キューを使用します |
speed lan2 12m | 送出帯域を12Mbit/sに制限します |
queue class filter 1 16 ip * * tcp * 5060 | SIPで利用するTCPポートを順位一位で優先します |
queue class filter 2 15 ip * * udp * 5060 | SIPで利用するUDPポート5060を順位二位で優先します |
queue class filter 3 14 ip * * udp * 5030 | SIPで利用するUDPポート5030を順位三位で優先します |
queue class filter 4 13 ip * * udp * 5004-5060 | SIPで利用するその他のUDPポートを順位四位で優先します |
queue class filter 5 3 ip * * tcp * * | その他のTCPパケットをクラス3とするフィルタを定義します |
queue class filter 6 1 ip * * udp * * | その他のUDPパケットをクラス1とするフィルタを定義します |
queue lan2 class filter list 1 2 3 4 5 6 | クラス分けフィルタをLAN2に適用します |
queue lan2 class property 1 bandwidth=2m,10m | クラス1(その他のUDPパケット)に保証帯域2Mbit/s、上限帯域10Mbit/sを割り当てます |
queue lan2 class property 2 bandwidth=5m,10m | クラス2(デフォルトクラス:その他のパケット)に保証帯域5Mbit/s、上限帯域10Mbit/sを割り当てます |
queue lan2 class property 3 bandwidth=3m,10m | クラス3(その他のTCPパケット)に保証帯域3Mbit/s、上限帯域10Mbit/sを割り当てます |