PPTPを用いたインターネットVPN環境の設定例集
[ RT105eとRTA55iの接続例 ]
ネットワーク構成図
- RT(1):RT105e(Rev6.03.08)
ADSL(固定アドレスサービス)によるインターネット接続を使用
- RT(2):RTA55i(Rev4.06.20β)
ADSLによるインターネット接続を使用
本社ネットワーク | | ------+---------+----+---- 192.168.10.0/24 LAN1 | .254 +--------+ | RT(1) | +--------+ LAN2 | 172.16.0.1 +----------+ |ADSLモデム| +----------+ | 接続プロバイダ | インターネット | 接続プロバイダ | +----------+ |ADSLモデム| +----------+ LAN2 | 不定 +--------+ | RT(2) | +--------+ LAN1 | .1 ------+---------+----+---- 192.168.0.0/24 | | 拠点ネットワーク本社側はADSLによるインターネット接続をしており、プロバイダより172.16.0.1の固定アドレスの割り当てを受けていると仮定します。 以下は拠点側でRTA55iを使用して本社ネットワークとLAN間接続を行うための設定例になります。
[拠点側(RTA55i)の設定手順]
[本社側config例][拠点側(RTA55i)の設定手順]
※インターネット接続設定は済んでいるものとします。
WEBブラウザより簡単設定ページを開きます。
画面左端のメニューより「接続設定」をクリックすると、次のようなページが表示されますので、「新規登録」をクリックしてください。
接続形態の選択
ここでは、「そのほか(条件を選びながら接続設定を選ぶ)」を選択し、「次へ」ボタンを押してください。
接続先の選択
ここでは「LAN間接続設定(企業などの拠点間接続設定)」を選択し「次へ」ボタンを押してください。
回線の種類の選択
ここでは「PPTPを使用したネットワーク型LAN間接続VPN」を選択し「次へ」ボタンを押してください。
詳細項目の設定
ここでPPTPによるLAN間接続VPNの詳細な設定を行います。
- ネットワークアドレス(経路情報)
接続先ネットワーク(本設定例では本社ネットワーク)のネットワークアドレスを指定します。- ネットマスク
接続先ネットワーク(本設定例では本社ネットワーク)のネットマスクを指定します。- サーバ/クライアント
現在設定しているRTA55iはPPTP接続においてクライアントとして動作するのか、サーバとして動作するのかを指定します。 本設定例ではRTA55iをクライアントとして動作させますので、「クライアント」を選択します。- 設定名
この設定に名前を付けます。- 認証用ユーザID
PPTP接続を行うための認証に使うユーザIDを設定します。サーバ側の設定と同じになるように注意してください。- 認証用パスワード
PPTP接続を行うために認証に使うユーザのパスワードを設定します。サーバ側の設定と同じになるように注意してください。- 接続先のホスト名またはIPアドレス
PPTP接続先であるサーバ(本設定例ではRT105e)のIPアドレスを指定します。名前で指定することも可能です。
- キープアライブ機能
PPTP接続を監視するための機能を有効/無効にします。設定完了
ここまででRTA55iのPPTPによるLAN間VPN接続のための設定は完了です。
[本社 config 例]
PPTPサーバとなるRT105eの設定例です。この例では1対地のための設定となっていますが、複数対地の設定も可能です。(機種別のPPTP最大セッション数)
# #LANの設定 # ip lan1 address 192.168.10.254/24 # #プロバイダとの接続設定 # pp select 1 pp always-on on pppoe use lan2 pp auth accept pap chap pp auth myname (プロバイダに接続するID) (プロバイダに接続するパスワード) ppp lcp mru on 1454 ppp ccp type none ip pp address 172.16.0.1/32 ip pp mtu 1454 ip pp nat descriptor 1 pp enable 1 # #PPTP接続を受け入れるための設定 # pp select anonymous pp bind tunnel1 pp auth request mschap pp auth username user1 password1 ppp ipcp ipaddress on ppp ccp type mppe-any ip pp mtu 1280 pptp service type server pp enable anonymous pptp service on # #使用するトンネルの設定 # tunnel select 1 tunnel encapsulation pptp tunnel enable 1 # #経路設定 # ip route default gateway pp 1 ip route 192.168.0.0/24 gateway pp anonymous name=user1 # #NATの設定 # nat descriptor type 1 masquerade nat descriptor masquerade static 1 1 192.168.10.254 tcp 1723 nat descriptor masquerade static 1 2 192.168.10.254 gre例えば、192.168.1.0/24のネットワークをもつ別拠点をRTA55iを介して追加でPPTP接続させるためには、以下のような設定を加えます。
# # ppにbindするtunnelの追加と接続IDの追加 # pp select anonymous pp bind tunnel1 tunnel2 pp auth username user2 password2 # # tunnelの追加 # tunnel select 2 tunnel encapsulation pptp tunnel enable 2 # # 経路の追加 # ip route 192.168.1.0/24 gateway pp anonymous name=user2
関連資料
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