$Date: 2023/07/06 20:22:18 $
BGP-4で受け取った経路について、ASパス属性に基づいたフィルタリングを設定するコマンドについて説明します。
ヤマハルーターでは、以下の機種およびファームウェアでBGP-4で受け取った経路についてASパス属性に基づいたフィルタリングができます。
機種 | ファームウェア |
---|---|
vRX | すべてのリビジョン |
RTX3510 | |
RTX1300 | |
RTX1220 | |
RTX830 | |
NVR700W | |
RTX1210 | |
RTX5000 | |
RTX3500 | |
FWX120 | |
RTX810 | |
RTX1200 | |
SRT100 | Rev.10.00.31以降 |
RTX3000 | Rev.9.00.31以降 |
RTX1500 | Rev.8.03.61以降 |
RTX1100 | Rev.8.03.61以降 |
RT107e | Rev.8.03.61以降 |
ヤマハルーターでは、BGP-4で受けた経路についてbgp exportコマンドを設定すると、 相手先ASごとに経路のフィルタリングをかけることができます。 bgp exportコマンドで受理された経路だけが、実際のルーティングに使われたり、 OSPFやRIPで広告されます。
BGP-4で受けた経路情報に含まれるASパス属性に基づいて経路のフィルタリングをかけるため、 bgp export aspathコマンドを新設しました。 bgp export aspathコマンドを設定すると、bgp export aspathコマンドで指定した正規表現と 一致するASパス属性を持つ経路ごとに経路のフィルタリングをかけることができます。
BGP で受けた経路に対してフィルタを設定する。
remote_as を指定してフィルタを設定した場合、接続先から受けた経路についてフィルタに該当した経路が実際のルーティングテーブルに導入され、RIP や OSPF のような他のプロトコルにも通知される。
フィルタに該当しない経路はルーティングには適用されず、他のプロトコルに通知されることもない。フィルタの番号にはbgp export filter コマンドで定義した番号を指定する。
aspath_regexp を指定してフィルタを設定した場合、remote_as を指定した場合と同様に、AS パスが正規表現と一致する経路についてフィルタに該当した経路が導入される。aspath_regexp にはgrep コマンドで使用できる検索パターンを指定する。
aspath_regexp を指定したフィルタを複数設定した場合、seq の小さい順に評価される。また、aspath_regexp を指定したフィルタを設定した場合、 remote_as を指定したフィルタよりも優先して評価される。
正規表現によって AS パスを表す例
# bgp export aspath 10 ".*" filter 1
# bgp export aspath 20 "^1[01]00 .*" filter 1
# bgp export aspath 30 "2000" filter 1
# bgp export aspath 40 "^3000 3100 3200$" filter 1
# bgp export aspath 50 "{.*}" filter 1
フィルタ番号は、100個まで設定できる。