RTシリーズの優先制御/帯域制御に関するFAQ
帯域制御のふるまい
最終変更日 | 2018/Nov/06 |
文書サイズ | 7.4KB |
帯域制御を使う時の動きはどうなりますか?
1〜16の16個のクラスの間で、帯域制御を行います。 優先制御とは異なり、クラス間には優先順位はありません。
制御できるのは出力トラフィックだけです。 入力トラフィックを制御することはできませんので、 そのような場合には接続相手のルータを設定する必要があります。
最大16個のクラスが利用可能です。
queue class proertyコマンドで、1〜16のクラス毎に帯域を設定します。
各クラスは、全体のトラフィックが回線全体の帯域を埋めるよ うな状況の時に、設定された帯域で通信することができます。CBQの場合、トラフィック に余裕がある時は、設定された割合を超えることもできますし、 設定された割合を越えないようにもできます。
帯域制御機能へ入力されたパケットは、queue class filterにより、 複数のクラスに振り分けられます。
出力処理ではキューをラウンドロビンに監視します。それ ぞれのキューで監視する頻度に差をつけることにより、キュー毎に利用で きる帯域に差をつけることができます。
<ルーティング側> <物理インタフェース側> ┏━━━┓ ┏━━━━━━━┓ ┏━━━┓ ┃ ┠>>┨クラス1 Queue┠>>┨ ┃ ┃ ┃ ┃ (設定帯域) ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┗━━━━━━━┛ ┃ ┃ ┃ ┃ ┏━━━━━━━┓ ┃ ┃ ┃ ┠>>┨クラス2 Queue┠>>┨ ┃ ┃ ┃ ┃ (設定帯域) ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┗━━━━━━━┛ ┃ ┃ パケット入力 ─┨ ┃ ┃ ┠─ パケット出力 ┃ ┃ : ┃ ┃ ┃ ┃ : ┃ ┃ ┃ ┃ : ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┏━━━━━━━┓ ┃ ┃ ┃ ┠>>┨クラス16 Queue┠>>┨ ┃ ┃ ┃ ┃ (設定帯域) ┃ ┃ ┃ ┗━━━┛ ┗━━━━━━━┛ ┗━━━┛ └─┬─┘ └───┬───┘ └─┬─┘ クラス分け キューイング パケットの出力処理
[ 帯域制御機能を利用する場合のコマンド ]
インタフェースの処理アルゴリズムを選択します。 BRIインタフェースで帯域制御機能を利用する場合は「cbq」、LANインタフェースで帯域制御機能を利用する場合は「shaping」となります。
入力されたパケットのクラスへの振り分けるパターンを設定します。
回線全体の速度を設定します。CBQの場合に必要です。
クラス毎の帯域を設定します。CBQの場合、回線全体の帯域に対する割合(パーセンテージ)でも設定可能です。
[ 帯域制御機能を利用する場合の設定例 ]
他のトラフィックの帯域を30%とする必要があります。 デフォルトではすべてのクラスは100%の帯域を与えられていますので、 特定のホストを70%とするだけの設定では、 このクラスが他のクラスに負けてしまい、目的は達成できません。
queue class filter 1 1 ip HOST1 * * * * queue class filter 2 1 ip HOST2 * * * * queue class filter 3 1 ip HOST3 * * * * pp select N queue pp type cbq queue pp class property 1 bandwidth=70% queue pp class property 2 bandwidth=30% デフォルトクラス queue pp class filter list 1 2 3
帯域を抑えるための設定 'borrow=off' を追加します。 他のクラスの設定は必ずしも必要はありません。
queue class filter 1 1 ip HOST1 * * * * pp select N queue pp type cbq queue pp class property 1 bandwidth=30% borrow=off queue pp class property 2 bandwidth=70% デフォルトクラス queue pp class filter list 1
[ 関連情報 ]
[ FAQ for RT-Series ]
[ FAQ for Queue / files ]