RTシリーズのPPPに関するFAQ


MPPEによるデータの暗号化は利用できますか?


最終変更日 2018/Nov/06
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MPPEによるデータの暗号化は利用できますか?


PPTPの機能を持つ機種では、PPTPおよびISDN通信でMPPEによりデータを暗号化することができます。PPTPに対応していない機種では、ISDNでもMPPEは利用できません。

MPPEを利用する時には、同時に認証としてMS-CHAPまたはMS-CHAPv2を使用する必要があります。

設定例

[サーバ側]
pp select 1
 pp bind bri1
 isdn remote address call TEL-NUMBER
 pp auth request mschap-v2           (*1)
 pp auth username NAME PASS
 ppp ccp type mppe-128               (*2)
 ppp ccp no-encryption reject        (*3)
 pp enable 1

[クライアント側]
pp select 1
 pp bind bri1
 isdn remote address call TEL-NUMBER
 pp auth accept mschap-v2            (*1)
 pp auth myname NAME PASS
 ppp ccp type mppe-128               (*2)
 ppp ccp no-encryption reject        (*3)
 pp enable 1
    

*1: 認証としてMS-CHAPv2を使用します。

*2: 128ビット鍵のMPPEを利用してデータを暗号化します。

*3: MPPEのネゴシエーションに失敗した時には通信できないようにします。

注意事項

ppp ccp typeコマンドで双方の設定がmppe-128とmppe-40と食い違っている時には、MPPEのネゴシエーションに失敗し、MPPEを適用しないまま通信を始めてしまいます。つまり、データは暗号化されないまま通信が始まります。これを避けるためには、ppp ccp no-encryptionコマンドをrejectに設定しておく必要があります。

ppp ccp typeコマンドで設定をmppe-anyとしている場合には、相手の鍵長に合わせて暗号化を行います。双方ともmppe-anyの場合には128ビット鍵が採用されます。

MPPEで利用する暗号鍵を生成するために、認証には必ずMS-CHAPまたはMS-CHAPv2を使用しなくてはいけません。認証にCHAPやPAPを使用したり、認証なしとした場合にはデータの暗号化は行われません。

ISDN通信でMPPEによりデータを暗号化する場合、ヤマハルーター以外の機器と接続した時の動作は保証外となります。

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