RTシリーズの使い方や役割などに関するFAQ
フラグメント・パケット
最終変更日 | 2018/Nov/06 |
文書サイズ | 4.6KB |
フラグメントされた大きなパケットとはどんな物で、 どんな時に発生するのでしょうか。
IPパケットはその仕様から最大長は65535オクテットになります。一方、イー サネットやPPPで運べるデータの最大長(MTUといいます)は1500オクテットでし かありません。そのため、1500オクテットより長いIPパケットを複数のIPパケッ トに分割して運ぶことができます。これがフラグメントです。
バラバラに分解されたパケットを元に戻す作業をリアセンブルといいます。
65535 オクテット(バイト) |-----------------------------------------------〜--| (最大IPパケット) ↓MTUを基準にフラグメント |-----+-----+-----+-----+-----+-----+-----+-----〜--| (分割されたパケット) 1st 2nd 3rd ... ↓かき集めたフラグメント・パケットをリアセンブル |-----------------------------------------------〜--| (最大IPパケット)
フラグメントさ れたパケットを作る簡単な方法は、pingコマンドでパケット長に大きな値を指 定することです。
また、NFSというファイル共有のプロトコルは8192オクテッ トのUDPパケットを使います。そのため、NFSのパケットは必ずフラグメントさ れます。
フラグメントが発生するもう一つの理由は、異なるメディアの間をIPパケット が中継されることです。IPパケットは様々なメディアの上を転送することがで きますが、メディアにはそれぞれ一度に運ぶことのできる最大のパケット長、 MTUに制限があるので、MTUが大きいメディアから小さいメディアにパケットを 転送する時にフラグメントが発生します。例えば、FDDIはMTUが4000オクテッ ト以上なので、FDDIで発生したパケットがルータやブリッジなどでイーサネッ トに中継されるとフラグメントされることになります。
そのほかにも、トンネリングといってIPパケットを更に別のIPパケットでくる んでしまう技術を使う時にフラグメントは発生します。RTのVPN機能である IPsecもトンネリングを行っています。トンネリングでは、すでに1500オクテッ トになっているIPパケットに更に別のIPヘッダなどを付けるのでサイズは1500 オクテットを越えてしまいます。そのため、フラグメントとなります。
そのデバイスで扱える最大データ転送長
PPP特有のパラメータで、受信できる最大データ長(HDLCフレームのIフィー ルドからPPPヘッダを除いた部分)のこと。MTUと一致していなくても良い。
RTのPPインタフェースでは、圧縮できないデータはサイズが最大9/8倍になることがあるという Stac-LZS圧縮の特徴のためにMTU=1500、MRU=1792としている。
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