WLX402 災害時モード切り替え機能

$Date: 2019/02/07 11:04:49 $

  1. 概要
  2. 注意事項
  3. 対応機種とファームウェアリビジョン
  4. 詳細
  5. 設定例
  6. コマンド

1. 概要

本機能は、VAPの設定を通常時と災害時でかんたんに切り替えることができる機能です。
事前に災害時用のVAPを作成しておくことで、災害発生時にはモードを切り替えるだけで公衆無線LANとして開放できます。


2. 注意事項


3. 対応機種とファームウェアリビジョン

WLX402では、Controller-APとして以下のファームウェアで本機能をサポートしています。

機種 ファームウェア
WLX402 Rev.17.00.12以降

また、本機能でMember-APとしてサポートするWLXシリーズとファームウェアは、以下のとおりです。

機種 ファームウェア
WLX313 Rev.18.00.06以降
WLX402 Rev.17.00.12以降
WLX202 Rev.16.00.08以降
WLX302 Rev.12.00.19以降


4. 詳細

4.1. 災害時用SSID

Web設定画面の[グループ設定] - [無線設定] - [SSID 管理]から災害時に使用するVAPを設定します。
「災害時モード」に切り替えたとき、ここで設定したVAP設定を元にVAPの有効/無効を切り替えます。
設定できるモードは以下です。

SSID管理

※ 「既定の無線構成」以外の無線構成を選択した場合、この設定項目は表示されません。

4.2. 災害時モード切り替え

モードの切り替えはWeb設定画面で行います。
災害時モードの状態は「トップページ」で確認することができます。

トップページ

4.2.1. ONにする

災害時モードが「OFF」のときに[災害時モード] - [災害時モード切り替え]を開いたとき、「災害時モードがOFFです。」と表示されます。
「ONにする」ボタンを押すことで、すべてのMember-APが災害時モード「ON」になります。

災害時モード - 災害時モード切り替え (OFF)
  • 災害時モード動作中は、災害時に有効にする設定にしたVAPのみ有効になります。
  • 災害時モード動作中は、スケジュールで「設定送信」コマンドが指定されていても無視されます。
  • Controller-APで災害時モードを有効にすると、Controller-APが管理するMember-APも災害時モードが有効になります。
  • Member-APで災害時モードを切り替えた場合は、自身のアクセスポイントのみ設定が変更されます。

4.2.2. OFFにする

災害時モードが「ON」のときに[災害時モード] - [災害時モード切り替え]を開いたとき、「災害時モードがONです。」と表示されます。
「OFFにする」ボタンを押すことで、すべてのMember-APが災害時モード「OFF」になります。

災害時モード - 災害時モード切り替え (ON)

4.3. 災害時モード動作中のWeb設定

災害時モード動作中はWeb設定画面での設定変更が制限されます。
制限対象の画面はメニュー非表示、もしくは画面表示はされるが設定不可になります。

災害時モード動作中のWeb設定画面の制約事項を以下に示します。

Controller-AP
画面有効/無効
グループビュー
見える化ツール
基本設定LANポート設定×
コントローラー設定×
管理機能システム情報
基本設定×
日付と時刻×
設定 (保存 / 復元)○ ※1
ログ(Syslog)
レポートファイル
再起動
初期化
ネットワーク確認
拡張機能RADIUSサーバー×
DHCPサーバー×
SNMP×
メール通知×
集中管理認証情報登録×
一括リビジョンアップ
無線ログ収集
グループ設定グループ定義×
グループAPの追加 / 削除×
AP情報設定×
無線設定○ ※2
設定送信×
AP情報表示
災害時モード災害時モード切り替え

Member-AP
画面有効/無効
見える化ツール
基本設定LANポート設定×
コントローラー設定×
管理機能システム情報
基本設定×
日付と時刻×
設定 (保存 / 復元)○ ※1
ログ(Syslog)
レポートファイル
再起動
初期化
ネットワーク確認
災害時モード災害時モード切り替え

※1 「コマンド実行」「設定のリストア」は表示されません。
※2 VAP設定は「次の場合SSIDを有効にする」の設定が「災害時モードがONのとき」または「常に」のVAPだけ表示されます。


5. 設定例

災害時に公衆無線LANとして一般に開放することを想定した設定を示します。

設定はすべてController-APのWeb設定画面から 無線LANコントローラー機能 で設定します。
グループの設定については、無線LANコントローラー機能を参照してください。

  1. LAN-無線連動機能を有効にする。

    [基本設定] - [LANポート設定]にて、LAN-無線連動機能を有効にして、有線LAN側が使用不可能な状態でSSIDが使われることがないようにします。
    ICMP Echoの送信先は、環境に合わせて設定してください。

    基本設定 - LANポート設定
  2. 無線LANの2.4GHz, 5GHzの両方を有効にする。

    [グループ設定] - [無線設定] - [基本無線設定]にて、2.4GHz帯, 5GHz帯の両方を有効にします。
    また、各周波数帯の無線モードは対応しているWi-Fiの通信規格(IEEE 802.11a/b/g/n/ac)をすべて使用できるように設定します。
    5GHz(2)無線モジュールは、「WLX313使用ルール」を「使用する」に設定しているグループの場合に設定できます。
    5GHz(2)基本の動作モードについては、「ノーマルモード」と「Fast DFSモード」のどちらでもかまいません。

    設定項目 設定値
    [2.4GHz 基本] - [無線機能] 使用する
    [2.4GHz 基本] - [無線モード] 11b+g+n
    [5GHz(1) 基本] - [無線機能] 使用する
    [5GHz(1) 基本] - [無線モード] 11a+n+ac
    [5GHz(2) 基本] - [無線機能] 使用する
    [5GHz(2) 基本] - [無線モード] 11a+n+ac(動作モードがノーマルモードの場合のみ)

    無線設定 - 共通 - 基本無線設定
  3. 災害時用のSSIDを設定する

    [グループ設定] - [無線設定] - [SSID 管理]にて、災害時にのみ有効になるSSIDを設定します。

    設定項目 設定値
    インターフェース動作モード ※1  VAP
    バインドする無線モジュール ※2  すべてのモジュールを有効にする
    接続台数の自動分散 ※3 使用する
    バンドステアリング機能 ※3 使用する
    SSID わかりやすく、見つけやすいSSID名 
    次の場合SSIDを有効にする ※4 災害時モードがONのとき
    SSIDの通知 通知する
    プライバシーセパレータ 使用する
    認証方式 オープン
    暗号化方式 NONE
    MAC認証 使用しない
    MACアドレスフィルタリング 全ての接続を許可する

    ※1 インターフェース動作モードが「VAP」のときだけ災害時用の切り替えが可能です。
       インターフェース動作モードが「WDS アクセスポイント」「WDS ステーション」に設定されているとき、そのVAPは「災害時モード切り替え」設定にかかわらず常に有効になります。
    ※2 5GHz(2)無線モジュールは、「WLX313使用ルール」を「使用する」に設定しているグループの場合に設定できます。
    ※3 「WLX313使用ルール」を「使用する」に設定しているグループの場合に設定できます。
    ※4 「既定の無線構成」以外の無線構成を選択した場合、「次の場合SSIDを有効にする」の項目は表示されません。

    無線設定 - 共通 - SSID 管理
  4. 設定送信

    [グループ設定] - [設定送信]にて、グループのすべてのMember-APに対して設定を送信します。


6. コマンド

内容 コマンド
災害時モードの切り替え airlink emergency-mode
VAPを有効にする状態の設定 airlink vap enable condition

[EOF]